アキグミ

 子供の頃、裏庭のアキグミを何度か食べたのだが、美味しいと思ったことは一度もなかった。そんなアキグミ(秋茱萸)はグミ科グミ属の落葉低木。果実は食用となり、果実酒などに使われる。春に花が咲き、果実は秋に熟す。
 アキグミは北海道南部から九州に分布し、林縁などに生育する。アキグミの花には花弁がなく、萼が花の形になっている。日本にはナツグミ、アキグミ、ナワシログミ、ツルグミなど十数種がある。グミは白色の星状毛や鱗片が枝・葉・花・果実などにあるのが特徴で、葉の裏は白銀色で光沢がある。グミの仲間は根に共生菌類を持ち、空中窒素を固定する能力があり、荒れ地でも生育できる。
 先週末にアキグミを見て驚いたのが画像である。雪が降ったかのように花が咲いている。目立たないアキグミが見事に花を咲かせている。恥ずかしながら、子供の頃の裏庭のアキグミの花を私は見たことがなかったのである。だから、この年齢になっても秋グミの花は私には新鮮に映るのである。それにしても一斉に花開くと見事な迫力で、ただ圧倒されるだけなのである。最近はそんなアキグミが公園や歩道脇に植えられていて、陽の光を浴びて葉の裏が白く光っている。

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