クロッカスとフクジュソウ

 陽光を受けて花開くクロッカスは春の訪れを感じさせてくれます。小さいながらも存在感があり、霜や凍結にも負けずに元気に咲くため、古くから栽培されてきました。多数の園芸品種がありますが、最も古くから栽培されてきたのがサフランで、紀元前から薬用・料理用に利用されてきました。サフラン分類学的にクロッカス属で、外観的な違いはほとんどありません。紫色の花のサフランは秋にしか咲かないのですが、クロッカスは春に色とりどりの花をたくさん咲かせます。ちなみにクロッカスの別名は「ハナサフラン」。
 フクジュソウ福寿草)は、キンポウゲ科多年草。別名はガンジツソウ(元日草)で、毒草です。フクジュソウは山野に多く見られる「春植物」で、人里に近いところでも大群落をつくります。「福を招く」という名前から、正月の鉢花としても人気が高く、江戸時代より多くの変わり花が選別され、古典園芸品種も多く見られます。今でも人気のある園芸植物で、マニアの収集欲を高めています。
 フクジュソウ(黄色)とクロッカス(紫色)が共に咲いているのが画像の一枚です。

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