2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

カワズザクラ(河津桜)の開花

我が家の近くに防災用の大きな公園があり、そこには10本を越える河津桜があります。今年は例年より遅く、2,3日前にようやく花が開きました。カワズザクラはオオシマザクラとカンヒザクラの交雑種と言われますが、シュゼンジカンザクラ(修善寺寒桜)もオ…

ギョリュウバイ(檉柳梅)の花

ギョリュウのような葉、ウメのような花を咲かせるが、ウメでもギョリュウでもないのがギョリュウバイ。その葉は針のようにとがっている。 ニュージーランド、タスマニア、オーストラリア原産の帰化種。ニュージーランドの国花で、ニュージーランドではマオリ…

シキミの花

シキミ(樒)はマツブサ科シキミ属の常緑小高木で、葉は厚くつやがあり、春に淡黄白色の花を咲かせる(画像)。秋から冬にかけてつける星型の実には毒成分が含まれます。そのため、「悪しき実」が「シキミ」の由来と言われています。 仏事に用いるために寺院…

冬のヘレボルスの花

ヘレボルス(Helleborus)はキンポウゲ科クリスマスローズ属で、別名が「クリスマスローズ」。かつてはクリスマスのころに開花するヘレボルス・ニゲル(Helleborus niger)だけを指していましたが、最近は多くの交配種も同じ名前で呼ばれています。 ヘレボル…

アスパラガス・エチオピクス(Asparagus aethiopicus)の実

杉の葉のように見えるため、和名が「スギノハカズラ(杉葉葛)」のキジカクシ科キジカクシ属のアスパラガス・エチオピクス。その杉の葉の茂みの中に見つけたのが赤い実(画像)。アスパラガス・エチオピクスは南アフリカ原産で、湾岸地域でも観葉植物としてよ…

本所深川、鬼平、小津安二郎

長谷川 宣以(はせがわのぶため)は幼名が銕三郎、家督相続後は平蔵(へいぞう)を通称とし、若い頃は「本所の銕」と呼ばれた火付盗賊改めの「鬼平」である。隅田川の東側の深川、亀戸などは江戸市中と区別され、本所村、中ノ郷村等は勘定奉行の支配下に置か…

バンクシアの蕾と花

バンクシーではなくバンクシア(Banksia ericifolia)は、オーストラリア南東部のニューサウスウェールズ州の東部に分布するヤマモガシ(山茂樫)科バンクシア属の常緑低木で、英名はHeath-leaved banksia(ヒースバンクシア)。バンクシアはオージープラン…

霊魂や怨霊と日常世界(4):鬼、悪魔、悪霊など…

怨霊や悪霊が登場し、それらが暗躍する世界は仮想の物語の世界であり、サンタクロースが存在する世界と似たようなものだと考えられてきました。物語の世界は顕界と冥界の両方を含み、しかもその境界をあえて無視する強い傾向を持っています。『愚管抄』や『…

シバザクラの花たち

湾岸地域の地上ではシバザクラが花をつけ、色んな花模様、花色を見ることができます。その名前もなかなか凝っています(*)。画像はそのほんの一部に過ぎませんが、これからさらに見事な花姿を見ることができ、きっと見惚れてしまう筈です。 シバザクラの茎…

ツタバウンランの花

オオバコ科のツタバウンラン(蔦葉海蘭)の「ウンラン」は、開花した花の姿がウンラン(海蘭)に、葉っぱの様子がツタ(蔦)に似ていたので、その二つを合わせて「ツタバウンラン」と呼ばれるようになりました。別名は「海蘭葛(うんらんかずら)」、「蔦唐…

霊魂や怨霊と日常世界(3):無常の心理的世界

前回述べたパルメニデスの恒常の世界は数学的には納得できる部分をもっているのですが、その恒常性に強く反対するのが私たちの日常生活での意識、意志、感情などで、それらはどれも時間的な変化に溢れる心理的な内容を持っています。日常的な出来事とそれを…

ローダンセマム・アフリカンアイズの白い花

白い花びらとシルバーリーフが美しいローダンセマム・アフリカンアイズはホスマリエンセ種(Rhodanthemum hosmariense)の園芸種です。冬の寒さには強く、露地でも大丈夫です。姿はマーガレットに似ていますが、マーガレットに比べて低温に強く、氷点下でも…

霊魂や怨霊と日常世界:パルメニデスの仮説とその帰結

仏教の無常観や万物流転とは正反対のパルメニデスの哲学は次のような思考と存在の関係に関する基本仮説からなっています。 対象を知ることができるなら、それは存在でき、その逆も成立する。 対象が存在しないならば、それは存在できず、その逆も成立する。 …

ハボタン (葉牡丹)の葉

湾岸地域の公園や歩道ではハボタンがあちこちに植えられています。ハボタンは野菜の仲間で、キャベツやケールの改良種です。葉の姿がボタン(牡丹)の花のように見えるため、この名前が付きましたが、別名は「ハナキャベツ」。 ハボタンの開花時期は3月下旬か…

霊魂や怨霊と日常世界(2)

霊魂や怨霊の存在は今のところ実証できないと思われていますが、それらを仮定して議論したり、解釈したりすることは自由に行われています。怪奇小説もSFも架空のものを仮定した上での物語になっていますが、単なる絵空事に過ぎないとは思われていません。 何…

クロガネモチの実

ヒイラギモチ(セイヨウヒイラギ)は雌雄異株ですが、単為結果するため、雌株だけで実がつきます。ヒイラギモチはヒイラギとモチノキが一緒になった名前ですが、クロガネモチも同じモチノキ科で、若い枝や葉柄が黒紫色であることや、葉が乾くと鉄色になるこ…

キダチアロエの花

キダチアロエ(木立蘆薈)は11月中旬から2月中旬まで花をつけます。アフリカ原産のキダチアロエには500もの原種が知られ、高さ20mの大木に育つ種類から、高さ5cm程度の小型種まで様々あります。その橙色の花を湾岸地域でもあちこちで見ることができます。観…

ジャノヒゲの瑠璃色の実

ヤブラン(藪蘭)は湾岸地域でもあちこちでよく見かけます。開花時期は7月末から10末までで、その後つける実(=種)は丸形で、まず緑色に、そして黒くなります(最初の画像)。その実もすっかりなくなりましたが、ジャノヒゲ(蛇の髭)の実は瑠璃色になり出…

霊魂や怨霊と日常世界(1)

大学に入り、私が知ったのがアリストテレスの『霊魂論』。何とも厳めしいタイトルですが、彼の「霊魂」は、今様には「心」のこと。ラテン語をそのままカタカナにし『デ・アニマ』と呼ばれることもあり、人の心や生命についての考察。生命、心や魂に関する研…

アブラナの花

今日は立春、アブラナが咲き出している。黄色い花を咲かせる菜の花は春の到来を感じさせる。アブラナは観賞用や景観用だけでなく、料理の材料や油の原料としても使われてきた。小ぶりの花をたくさん咲かせ、花色が鮮やかな黄色であることが特徴。 アブラナは…

私にとっての野菊

これまでキクについて様々記してきました。私には何とも苦手な対象で、サクラの方がずっと気楽に付き合える気がしてなりません。例えば、野菊の中の端にあるのがボロギク。パイオニア植物のダンドボロギク(段戸襤褸菊)の英名はfire weed。その意味は「山火…

冬のキクの瑠璃色の花

私はキク科の植物の特定が苦手で、自分が素人であることを思い知らされる。「ルリヒナギク」もなかなかわからず、ようやくキク科ルリヒナギク(フェリシア)属の観賞用の栽培種とわかった。画像からわかるように、紫みを帯びた濃い青色、つまり瑠璃色の花色…

カネノナルキの花たち

カネノナルキ(金のなる木)は昭和を代表する観葉植物。若い頃は下町の路地でよく見かけましたが、今は随分と減りました。カネノナルキはベンケイソウ科クラッスス属で、南アフリカに分布する多肉植物。園芸名はカゲツ(花月)、和名はフチベニベンケイ(縁…

ビオラの白い花

ビオラ(Viola)はスミレ科スミレ属のラテン語名。パンジーとビオラはヨーロッパに自生する野生種から育種され、かつては大輪のものをパンジー、小輪のものをビオラと呼んで区別していましたが、今では区別できなくなっています。野生種や初期の品種は、冬の…

フィリアの花とその仲間たち

キンギョソウはゴマノハグサ科キンギョソウ属、ヒメキンギョソウはゴマノハグサ科リナリア属で、リナリア属の園芸種の和名は「リナリア(Linaria)」。リナリアの花によく似ているのが野の花のマツバウンラン(松葉海蘭)。園芸種のリナリアと野生種のマツバウ…

冬のバラは綺麗だから…

「冬の私は弱いから」は「私は冬に弱いから」の意味だが、二つの文は随分と印象が違う。「冬のバラは綺麗だから」は「バラは冬に綺麗だから」とは意味も印象ももっとずっと違うというのが私の語感である。 そんな些細なことはさておき、冬のバラは確かに綺麗…

2月初めの少しだけミクロな世界

「ルリカラクサ(瑠璃唐草)」、あるいは「オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)」は同じ植物を指す名前としては、とても落差のある名前です。瑠璃色はラピスラズリのような紫の入った鮮やかな青色で、唐草は中国からの帰化植物のことですから、画像の花にピッタ…