2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ニワゼキショウの花

アヤメ科ニワゼキショウ属のニワゼキショウ(庭石菖)は今あちこちで咲いているが、その花はとても小さい。芝生や草地などに群生し、花期は5月から6月。直径5₋6mm程度の小さな花で、近眼の私は地面に顔を近づけなければならないし、近づきすぎると老眼でぼや…

俳句と文脈

Facebookの友人が「おくのほそ道」の矢立初めの句を引用していましたが、その句はいつも私に清洲橋と萬年橋(北斎も広重も描いている)を連想させるのです。この連想には何の根拠もないのですが、清洲橋の優美な姿をみるには萬年橋から芭蕉記念館に向かう辺…

色違い?

(問) 二つのイチゴの花の画像は色違い、それとも別種? (答え) 白い色の花はシロバナノヘビイチゴの花で、黄色い花のヘビイチゴと似た名前です。ヘビイチゴの白花だと思いきや、シロバナノヘビイチゴはオランダイチゴ属、ヘビイチゴはキジムシロ属に分類…

スダジイの花

スダジイは福島県と新潟県(佐渡)以西の日本全国に分布するブナ科の常緑広葉樹。食べられるドングリがなる木として知られ、古代から重要な食糧となってきた。 スダジイは幹や枝が分かれやすく、「鎮守の森」をつくる代表的な樹木であり、地方では寺社に、都…

コバノズイナの花

ズイナ科ズイナ属のコバノズイナは高さ1~2mほどの落葉低木で、アメリカ東部を中心に分布し、湿地や森、小川や池の畔などに自生しています。葉は単葉で互生し、長さ5~12cmの楕円形~倒卵形で、縁に刺状の細かい鋸歯があります。葉の裏面脈上に白い毛がはえ…

カルミアの花

ツツジ科のカルミアは北アメリカ原産で、5、6月が開花時期。花は、咲く前に金平糖のような形になり、咲くと花の形はおわん型に変わる。枝の上部に20から30の花が半球状に集まって咲く。花の直径は2センチほど。花弁は8枚あるが、先端で浅く五つに裂けるため…

モミジバゼラニウム(紅葉葉ゼラニウム)

フクロソウ科テンジクアオイ属のモミジバゼラニウムはモミジのようなカラーリーフの観葉植物であるだけでなく、ゼラニウムに似た花も綺麗で、葉と花の両方を楽しむことができます。 モミジバゼラニウムは南アフリカ原産で、ハナテンジクアオイとテンジクアオ…

ホットリップス(チェリーセージ)の花の色

チェリーセージはメキシコ北部原産の多年草で、高さ1.5mほどになり、茎の基部は木質化する。茎頂や葉腋から花序を出し、赤色の花をつける。条件によって、赤い色の部分の割合が変化する。花期は4〜11月と長く、毎日見ていても邪魔にならない魅力がある。「ホ…

カジイチゴの実

カジイチゴの英語名はなく、正に日本原産のローカルな木いちごです。カジイチゴはバラ科なのに成長するとトゲがなくなります。葉はアシタバに似ていて、春に白い五弁の豪華な花が咲き(画像)、初夏に橙色の実がつきます(画像)。 この実が結構甘く、摘まん…

セイヨウノコギリソウの薬効

セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草)は先史時代から薬草として知られていたと述べたのですが、薬効は人間以外にもあるのでしょうか。哺乳類には効果ありと推測できそうなのですが、昆虫類はどうでしょうか。これには素人の私はお手上げなのですが、素人の疑問…

セイヨウノコギリソウの花

ヨーロッパ原産のキク科ノコギリソウ属セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草)は先史時代から薬草として知られていた。ネアンデルタール人の墓地のあるシャニダール洞窟から花粉が大量に発見されている。また、「兵士の傷薬」という古い呼び名があり、属名である…

奇妙な報道表現

「血縁関係に矛盾がない」 DNAの核は個人を特定できるが、ミトコンドリアDNAは母親から遺伝されるもので、血縁関係を調べることはできても、個人の特定はできない。それゆえ、美咲さんの骨の可能性はあるが、断定はできず、母親と血縁関係のある他の人の骨の…

ハコネウツギとニオイバンマツリの花色変化(へんげ)

ハコネウツギの花は咲き始めが白色で、次第に桃色へ、そして終には赤色に変わります(画像)。ところが、ニオイバンマツリの色変化は紫から白色へ変わり、開花盛期には多色咲きのようになります。花は咲き始め濃い紫色で、次に薄い紫色、2日ほどで白色になり…

ヤセウツボの花

ハマウツボ属のヤセウツボ(痩靫)は他の植物に寄生する植物で、日本では1937年に千葉県の習志野で初めて発見されました。4月から5月頃に突然に現れ、みるみるうちに茎がのびて草丈は15㎝ほどになります。花は淡い黄色を基調にし、脈に沿って薄い紫色のライ…

ハッサクの花

ハッサク(八朔)の木は樹高3m〜7m程になるミカン科の常緑小高木です。果実を食用とする柑橘類の一種です。ハッサクの花は5月〜6月頃、強い香りがする5弁の花を咲かせます。花は白色で、中央には筒状に合体した多数の雄しべが目立ちます(画像)。 ハッサク…

スイカズラの花

スイカズラ(吸葛)はスイカズラ科スイカズラ属の常緑つる性木本で、別名はニンドウ(忍冬)やキンギンカ(金銀花)。開花時期は 5/15 ~ 6/15頃で、湾岸地域でもあちこちで見ることができます。 花の色は白から黄に変化していき、そのため、一つの枝に白…

血縁関係に矛盾がない?

DNAの核は個人を特定できるが、ミトコンドリアは母親から遺伝されるもので、血縁関係を調べることはできても、個人の特定はできない。ミトコンドリアDNAは母親の系統から受け継がれるもので、骨は美咲さんの可能性があるが、断定はできず、母親と血縁関係の…

ハナミズキの花

ハナミズキはミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属の落葉高木。私はヤマボウシが好きなのですが、ハナミズキの別名はアメリカヤマボウシで、二つはよく似ています。でも、見比べると違いがあることがわかります。例えば、花の時期。ハナミズキは湾岸地域では既に…

シランの花(2):中学生のための頭の体操

「シロヤマブキ(白山吹)」と「シロバナヤマブキ(白花山吹)」は違います。「山吹色」の語源となったヤマブキには白い花が咲く品種「シロバナヤマブキ」があります。シロヤマブキと混同されやすいのですが、二つは属が異なる別物です。シロヤマブキは一属…

シランの花(1)

シラン(紫蘭)は、ランの仲間で、野生のものは何と準絶滅危惧種です。でも、園芸品種として広く普及していて、今はあちこちで赤紫色の花を咲かせています。ラン科の植物には珍しく、日向の畑土でも栽培でき、庭や公園に広く植えられています。とても丈夫な…

初夏のナガミヒナゲシの花たち

5月に入り、野原や道端には色んな花が咲いている。園芸種の幾つかも半ば野生化して、野生種と共存している。湾岸地域で特に目立つのがナガミヒナゲシ(ポピー)で、今年は例年以上に目立つ。ナガミヒナゲシは国立環境研究所の侵入生物データベースに載る外…

センダンの芳しい花

「栴檀は双葉より芳し(せんだんはふたばよりかんばし)」は「大成する人は小さいときから優れている」という諺です。この「栴檀」は中国では「白檀(ビャクダン)」のことで、芽が出たばかりの双葉の頃から、とても良い香りを放つ木として有名です。 有楽町…

オルレアの花

オルレアはヨーロッパ原産で耐寒性があり、冬を越すことができる常緑多年草。オルレアの開花時期は5〜6月頃で、9月下旬〜10月中旬にタネを播くと、1週間ほどで発芽します。そのまま育苗すると、ロゼット化してタンポポのように葉を地面に這わせたまま越…

オオツルボの花

オオツルボ(大蔓穂)はツルボ属の多年草で、学名のシラー・ペルビアナ(Scilla peruviana)で呼ばれる場合もあります。原産地は地中海沿岸の南ヨーロッパ、北アフリカなどで、秋植え球根として栽培されます。私が子供の頃は見たことがありませんでした。 球…

トベラの花

トベラ(扉)はトベラ科の雌雄異株の常緑小高木です。本州から南西諸島、台湾、韓国、中国南部の海岸に自生し、潮風や乾燥にも強いので、公園や街路樹などにも植栽されています。湾岸地域でもあちこちに植えられ、緑を提供しています。トベラの花は最初白いの…

生命概念の範囲

アリストテレスのDe Anima(On the Soul)は『霊魂論』や『心とは何か』と訳されていますが、それらタイトルは随分と違う印象を与え、誤解を引き起こすことも容易に想像できます。さらに、別の翻訳では『魂について』というタイトルがついています。それぞれ…

イペーの黄色い花

元々は桃色の花が咲くものをイペーと呼んでいて、黄色のものは「コガネノウゼン」と呼ばれていたようですが、今は黄花の花が咲く方をイペーと呼ぶようになっています。イペーは美しい花を咲かせる落葉高木です。南米原産で、ブラジルの国花に指定されていま…

ヒナキキョウソウとキキョウソウ:閉鎖花

ヒナキキョウソウ(雛桔梗草)もキキョウソウ(桔梗草)も北アメリカ原産の帰化植物で、キキョウ科キキョソウウソウ属の 1年草です。日本には明治中期に入り、第二次大戦後に広まりました。キキョウ(桔梗)に似た花を咲かせる草というのが名前の由来です。 …

カラタネオガタマの花

オガタマノキ(招霊木)の「オガタマ」は「招霊(オキタマ)」が転訛したもので、かつては神の「依代(よりしろ、神霊が寄り憑く樹木、岩など)」として寺社を中心に植栽されました。オガタマノキはモクレン科モクレン属に属する日本原産の常緑高木で、花は…

オダマキの花

オダマキは北アメリカやユーラシア、日本などの北半球に自生する多年草です。草丈は10~70cmと種類によって違い、長い茎の先に4~5cmの花を10輪ほど咲かせます。葉は青みがかった緑色をしています。花びらのように見える部分は萼(がく)という葉が変化した…