2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

久々の党首討論を聞いて

党首たちの議論を聞きながら、今回のオリ・パラの開催意義は「特にない」、「ほぼない」といった曖昧日本語表現が浮かんできたのです。最初からパンデミックの下でのオリ・パラ開催の意義は誰も明言しない、できないと思っていましたが、実際その通りでした…

クチナシの花たち

梅雨入りはまだだが、クチナシの花が咲き出した。クチナシはアカネ科クチナシ属の常緑低木。森の低木として自生するが、近年園芸用として人気が高く、湾岸地域でもよく見る。その乾燥果実は生薬、漢方薬の原料となる。実が熟しても裂開せず、そこからし「口…

デカルトとヒュームの「懐疑」(私たちを惑わしてきた二人の仮説)(1)

素晴らしい風景に感動し、映画のラストシーンに涙し、親子の絆を確信し、怪我や病気の痛みに苦しむのは、私たちが思考や信念をもち、喜怒哀楽の感情を意識できるからです。「心とは意識である」と看做し、物体である身体とは全く別物の存在だと考えたのがデ…

先駆種アカメガシワの花

カシワと同様に、食物をその葉にのせ、新葉が赤いことから、「アカメガシワ(赤芽槲、赤芽柏)」。アカメガシワはどこにでもあるのに、その名前はあまり知られていないようで、私自身子供の頃からよく見てきたのに、その名前を知ったのは最近のことである。…

ヤマモモの実

ヤマモモ(山桃)はヤマモモ科の常緑樹で、そのため公園や街路によく植えられていて、湾岸地域ではポピュラーな樹木である。その際の問題はヤマモモの実で、銀杏のように辺りに実が落ち、汚れる。「ヤマモモ」の由来は、山に生え、桃の実のような実をつける…

ガクアジサイの花たち

バラやキクのように、アジサイも様々な花姿を持っている。その千差万別の姿は確かに飽きないのだが、人の手が入り、少々興ざめな気がしないでもない。バラやキクはサラブレッドを連想させるが、ガクアジサイはもっと素朴さが残る。とはいえ、ガクアジサイも…

偏執的紫陽花考(3)

私が他の人たちと同じように愛でるアジサイの花は生物学的には「装飾花」と呼ばれる「がく」の変形。アジサイの進化的な企みにすっかり騙されているという訳だが、他の昆虫も人間と同様に騙されているのだろうか。生殖器官である花は生き物を騙す装置であり…

野草の花の美

6月に入り、夏草が咲き出している。いつも通り、夏の雑草ヒルガオの旺盛な生命力には感心するが、ツユクサもハッとするような青色で咲いている。 ヒルガオやコヒルガオはヒルガオ属のつる性植物。夏にアサガオに似た桃色の花を咲かせ、昼になっても花がしぼ…

日曜日の二つの問題

次の二つの問題は日曜日の不要不急の外出自粛で、家にこもったときの暇つぶしです。 画像の中からユリでない植物を選び出して下さい。 ユリでない植物の名前は何でしょうか。 *通称「インドハマユウ」について 明治時代に輸入され、「インドハマユウ」と呼…

ノウゼンカズラの花

ノウゼンカズラ(凌霄花)はノウゼンカズラ科の落葉性の木。夏から秋にかけ橙色あるいは赤色の大きな美しい花をつけ、気根を出して樹木や壁などの他物に付着して蔓を伸ばす。中国原産で、平安時代に日本に渡来したらしい。オレンジ色の派手な花はラッパ形で…

偏執的紫陽花考(2)

アジサイの花の印象を大きく決めるのは、「中性花」、「装飾花」、あるいは「不稔花」といわれる萼の大きな小花。不稔花は生物学的な表現だが、中性花と装飾花は一般的な用語で、それが誤解を生む。中性花、装飾花の真ん中にある丸い「ボタン」のような部分…

アメリカデイゴの花

デイゴは、マメ科の落葉高木。1967年に県民の投票によって沖縄の県花として選定された。デイゴが見事に咲くと、その年は台風の当たり年で、干ばつにも見舞われるという言い伝えがある。一方、アメリカデイゴ(亜米利加梯梧)は赤い葉っぱのような花が咲く木…

偏執的紫陽花考(1)

アジサイ(紫陽花)はアジサイ科アジサイ属の落葉低木。ホンアジサイは単にアジサイとも言われ、日本原産のガクアジサイの栽培種で、花序のほとんどが装飾花からなる手毬咲き状のアジサイ。そのガクアジサイが西洋に渡り、品種改良されたのがセイヨウアジサ…

キンシバイとビョウヤナギの間(ヒペリカムの仲間)

5月21日に梅雨時の花としてビヨウヤナギとキンシバイについて述べました。ビヨウヤナギは約300年前に中国から渡来した木で、5~7月に直径5センチ程度の花を枝先に数個ずつ咲かせます。枝先がやや垂れ下がる樹形で、葉がヤナギに似ているのでビヨウヤナギと呼…

アマリリスの花

アマリリス(英語:Amaryllis)は、ヒガンバナ科ヒッペアストルム属の植物の総称。原種は中南米・西インド諸島に約90種があり、数百種類の園芸品種がある。 アマリリスは地中に鱗茎を形成する多年草で、初夏にユリに似た基本的に六弁の大きい花を2 - 4個つけ…

立葵の鶏冠から

昨日タチアオイの花について述べましたが、タチアオイの花弁の付け根の部分をシールのようにはがすと、そこは粘着性があり、肌に張り付きます。それが赤いタチアオイなら、張り付いた花弁はニワトリのトサカに見えるのです。そこから、タチアオイはコケコッ…

タチアオイの花

和名のタチアオイ(立葵、ホリホック)は、まっすぐに伸びる姿からつけられています。2mくらいに伸びる長い茎に、花を穂状につけます。梅雨入りごろ、花穂の下から咲き始めて順々に咲き上がり、花が終わる頃に梅雨が明けるというのがこれまでの常識です。梅…

キョウチクトウの白花

「夾竹桃」とは奇怪な字面だが、この中国名は葉の形状が竹に似ていて、花が桃に似ていることからきている。キョウチクトウはキョウチクトウ科の常緑低木。在来種はインド原産で、中国経由で江戸時代に日本に入ったらしい。別種にヨーロッパ原産のセイヨウキ…