2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

カルミアの花

カルミアの別名はアメリカシャクナゲ(アメリカ石楠花、ハナガサシャクナゲ)。カルミアは北アメリカからキューバにかけて7種が分布する常緑樹で、ツツジやシャクナゲの仲間。広く親しまれているのはラティフォリア種で、これがカルミアと呼ばれている。ラテ…

ヤマボウシ(山法師、山帽子)の花

ヤマボウシは中国、朝鮮半島、日本の本州から琉球列島に分布する。同じ属のハナミズキに比べると、開花時期が遅い。葉が出たあとで枝先に開花するので、サクラのように華やかではないが、花木として好まれ、私の周りの公園や街路にもたくさん植えられている…

チリアヤメの花

チリアヤメは南米原産の多年草。チリアヤメの「チリ」はその原産国の一つ。背丈が低くコンパクトなサイズなので、一般家庭でも栽培は楽なのだが、これを駆除するとなると面倒なことになる。実際、原産地ではしつこい雑草らしい。昨年チリアヤメを見つけた道…

ゼニアオイ(銭葵)の花

ゼニアオイはアオイ科ゼニアオイ属の多年草。ヨーロッパ原産で、 江戸時代に渡来し、観賞用に広く植えられ、野生化しているものも多い。ハーブとして広く栽培され、乾燥した花で入れたハーブティーは美しいブルーを発色し、レモンを加えるとピンクに染まる。…

ニワゼキショウ(庭石菖)の花

アヤメ科ニワゼキショウ属のニワゼキショウはとても小さい。芝生や草地などに群生し、花期は5月から6月。今あちこちで咲いている。直径5₋6mm程度の小さな花で、近眼の私にはしゃがんで地面に顔を近づけなければならないし、近づきすぎると老眼でぼやけてしま…

センダンの花

「栴檀は双葉より芳し(せんだんはふたばよりかんばし)」とは、「大成する人は小さいときから優れている」という諺。この「栴檀」は中国では「白檀(ビャクダン)」のことで、まだ芽が出たばかりの双葉の頃から、とても良い香りを放つ木として有名です。 東…

ニオイバンマツリ、ハコネウツギ、そしてスイカズラの花たち

ニオイバンマツリ(匂蕃茉莉)は、ナス科の常緑樹で、南アフリカ原産。5月に入り、花が咲き出しました。漏斗状の花弁で5弁に開きます。花は咲き始めが濃い紫色で、次に薄い紫色、最後は白色に変わり、強い芳香があります。和名の匂蕃茉莉は、匂(香り)があ…

ヤセウツボの枯れ姿

今の道端や野原は草花に溢れているが、そんな満面の緑の中に枯れたとしか思えない姿が見える。枯れて見えるのは葉緑素がないからで、その理由は他の植物に寄生しているため。それがヤセウツボ(痩靫)で、ハマウツボ科ハマウツボ属の寄生植物。地中海沿岸が…

ハッサクの花

ハッサクは誰もがその味を知る日本原産のミカン科の柑橘類。「八朔」とは8月1日のことで、万延元年因島の浄土寺の恵徳上人が発見した。因島には古くから多くの種類の雑柑があった。東南アジアまで勢力を広げ活躍した村上水軍が、遠征先から苗木や果実を持ち…

ベニバナトチノキの花

エゴノキ、クスノキ、ネムノキなどと同じく、トチノキはトチではない。また、「栃木」はトチノキではなく「トチギ」。栃木市の神明宮の屋根にある「千木(ちぎ)」と呼ばれる柱が十に見えたため「十千木(とおちぎ)」と呼ばれた、あるいは、その字のとおり…

メキシコマンネングサの花

メキシコマンネングサ(メキシコ万年草)は、ベンケイソウ科マンネングサ属の多年草。日本に帰化した植物なのだが、「メキシコ」という地名が入りながらも、原産地が不明という変わり種。帰化植物は人間の活動とともに生まれたと言ってもよいほど非常に古い…

『歎異抄』から妙高の異安心事件へ

「異端」となれば多くの人がガリレオの異端審問(1616、1633)を思い出すでしょう。当然、仏教にも異端があり、浄土真宗では異端を「異安心(いあんじん)」と呼んできました。その異安心の歴史を遡れば、浄土真宗の開祖である親鸞の教えに反する考えを嘆き…

連休中のバラの花

「野ばら」と言えば、ゲーテの詩、シューベルトの歌曲を指すのが普通だが、バラの原種、野生種(wild species)をも指している。そして、野生種だけでも約150種もある。園芸種となれば数万種のバラが登録されているが、その祖先は8,9種と言われている。 私…

アリストテレスの自然学(Physica、物理学)とガリレオの思考実験

机の上に本を置き、横から押してみる。押す力を強くしていくと、本は机の上を動き出す。力を加えるのをやめると、本は止まってしまう。このことから、物体は力を加えれば動き、力を加えなければ止まることがわかる。さて、ここで力と運動を区別することが重…

ハクチョウゲ(白丁花)の花

一見するとイヌツゲのようだが、初夏に緑の葉の上に雪が降ったように小さな花を咲かせるのがハクチョウゲ。花は一重で直径は1cmほど。花の先端は5つに裂け、外側には淡い紫色が入る。庭園や公園などに広く植栽されている。根元からよく分枝して株となり、あ…

中学生のための頭の体操:シラン

「白山吹」と「白花山吹」が違うように、「白花紫蘭」と「白蘭」が違う訳ではなく、「白花紫蘭=白蘭」です。二つを「白い紫蘭」と呼んだとすれば、「白い紫蘭」は「丸い三角形」と同じように、矛盾した概念で、それゆえ、存在しないものだと結論してよいで…

シランの花が咲く

シラン(紫蘭)は、ランの仲間で、野生のものは何と準絶滅危惧種です。でも、園芸品種として広く普及していて、今はあちこちで赤紫色の花を咲かせています。ラン科の植物には珍しく、日向の畑土でも栽培でき、庭や公園に広く植えられています。とても丈夫な…