2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

シロヤマブキの花

シロヤマブキの花期は4-5月で、径3-4cmの両性花を側枝の先端に一つずつ咲かせる。花弁は4枚で白色。そのシロヤマブキが今年も花をつけた。黄色のヤマブキより開花が遅い。ヤマブキに比べれば花数が少ないものの、挿し木などで容易に繁殖し、丈夫な性質を持つ…

ロゼット:タンポポの戦略

寒い時期や人に踏まれる場所だと、地面にめりこむように咲くのがタンポポ。花が咲いているタンポポの茎と綿毛になっているタンポポの茎とでは、随分長さが違う。タンポポは花が終わるといったん茎を休ませ、綿毛になると茎をグンと伸ばす。茎を伸ばすことに…

モミジの花と実(種)

モミジは4月頃に花が咲く。花は地味だが、房になってたれる小さな姿は美しい(画像)。その花が終わるとすぐ種ができはじめる。新緑が鮮やかすぎるので、つい見落しがちだが、今頃びっしり枝の先にぶら下がる(画像)。 ブーメランのような形の羽の中に赤い…

ヒトツバタゴの花

ヒトツバタゴ(一つ葉タゴ、一つ葉田子)はモクセイ科ヒトツバタゴ属の一種で、日本では希少種の一つであり、絶滅危惧II類 (VU)に指定されている。天然での分布域も狭く、長野県、愛知県、岐阜県、長崎県に自生するだけで、それぞれの県のレッドデータブッ…

モッコウバラの花の量産

モッコウバラ(木香茨、木香薔薇)は、中国原産の常緑性つるバラ。4月から5月にかけて、アーチやフェンスに這わせた大株のモッコウバラは、その花の数量に圧倒される。花色は八重咲きの黄色が主で、そのほかに黄色、白の一重咲きがある。他のバラのようなト…

オオデマリとコデマリの花

オオデマリは、その姿が紫陽花とそっくりで、白い花がてまりの様に丸く固まって咲く。大きさは直径10㎝程度。開花は紫陽花より早く、今年は既に開花している。名前の由来は、咲き始めの黄緑色から白色に変わっていき、雪の玉のように見えることから。秋には…

ナニワイバラの花

「野バラ」と言えば、シューベルトの歌曲となるのだが、野生のバラは「ノイバラ」。純白の5枚の花弁と黄色のシベ、椿のような照り葉、淡い芳香、たくさんの棘などが特徴の原種バラがノイバラである。有棘の低木類のバラを茨(いばら)と呼んでいて、野生であ…

ツツジ属の花たち

子供の頃の田舎と違って、湾岸地域はどこでもツツジが煩い程に目につく。そのツツジが花をつけ始めている。直に花が多すぎて、こちらの方が疲れてしまう。画像のミツバツツジはツツジ科科ツツジ属の落葉低木。関東地方から近畿地方東部の太平洋側に分布し、…

ヤマブキとシャガの花

子どもの頃の我が家の裏庭にはミョウガ、ヤマブキ、シャガの群生があった。4月末か5月初めに祖母がヤマブキとシャガの切り花をつくり、私がそれを小学校の教室にもっていったのを思い出す。ミョウガは大嫌いだったが、ヤマブキとシャガが一面に咲き、裏庭は…

キランソウとアジュガの花

金瘡小草(きらんそう)、金襴草(きらんそう)、いずれもフリガナがないと読めない。別名が地獄の釜の蓋(じごくのかまのふた)、弘法草(こうぼうそう)で、どれもこれも一筋縄ではいかない厄介な名前である。「金襴草」の名の由来は、草むらに咲き広がる…

イヌリンゴとジューンベリーの白い花

イヌリンゴ(犬林檎)はバラ科リンゴ属の落葉高木。別名ヒメリンゴ(姫林檎)。「イヌ」や「ヒメ」となると、イヌワシやヒメウツギのような、同じ仕組みでできた名前が浮かび上がってくる。子供の頃、向かいの家の庭にヒメリンゴの木があり、その木に登り、…

ヒナゲシたち

ナガミヒナゲシの帰化種が道端のあちこちに目立つようになってきました。綺麗な花で、栽培種かと思ったりするのですが、1960年ごろ見つかったヨ-ロッパ原産の帰化種で、瞬く間に全国に広がり、いたるところに咲いています。長実雛罌粟(ヒナゲシ)と書いて…

マングリエティア・インシグニス

マングリエティア・インシグニス(Manglietia insignis)はモクレン科モクレンモドキ属の常緑高木。モクレンモドキ属は世界に25種分布し、インシグニスは中国の西部からヒマラヤ、ミャンマーにかけて分布する。和名は木蓮擬き(モクレンモドキ)。中国名は「…

妙高の神社の未来:メモ

氏子はその地域の氏神様を崇敬して仕えるのに対して、檀家は寺院に所属し、お布施などの援助を行ったり、法要の手伝いをする代わりに、寺院にお葬式や法事などを執り行ってもらう、というのが一般的な説明です。氏子が仕えるのは神ですが、檀家は仏より寺院…

リキュウバイの花

リキュウバイ(利休梅)はバラ科の植物。別名はウメザキウツギ、バイカシモツケバ、ウツギモドキ、マルバヤナギザクラと様々ある。今は庭木、公園木としてよく栽培されている。花期は4〜5月頃で、画像のような白い花を咲かせる。中国の揚子江下流域を原産と…

日本人に固有の文化としての神道

前川文夫の「史前帰化植物についてPrehistoric-naturalized plants to Japan Proper」(植物分類,地理 13(0), 274-279, 1943,日本植物分類学会)は色んな意味で今でも面白い。前川は有史以前に日本に入ってきた植物、つまり「史前帰化植物(prehistoric-natu…

トキワイカリソウ(常磐錨草)の花

花姿が船の錨にそっくりで、日本海側では冬でも葉や茎が枯れずに残り、春の花が咲く頃に世代交代する。それ故に「常盤錨草」で、妙に納得できる。分布は北陸、山陰の日本海側に多く、ほとんどが透明感のある白花(画像)。本州の日本海側の多雪地帯の林縁な…

ノマドランド

『ノマドランド』(原題: Nomadland)は公開中のアメリカ映画。監督はクロエ・ジャオ、主演はフランシス・マクドーマンド。彼女とデヴィッド・ストラザーンを除いて本職の俳優はおらず、実際に車上生活を送っている人々が起用された。また、マクドーマンドも…

ハナズオウの花

ハナズオウは中国原産のマメ科の落葉樹で、今その花が見事に満開である(画像)。別名が蘇芳花(スオウバナ)。ハナズオウは早春に枝に花芽をたくさんつけ、葉が出る前に開花する。花には花柄がなく、枝から直接に花がついている。花は紅色から赤紫で長さ1cm…