2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

梅と梅干

ウメの原産地は中国。奈良時代に遣隋使か遣唐使が中国から持ち帰ったらしい。『万葉集』の頃は白梅、平安時代になると紅梅がもてはやされた。『万葉集』では梅について百首以上が詠まれていて、植物の中では「萩」に次いで多い。そのためか、梅から連想され…

オオルリのオスはなぜ青い

オオルリはコルリ、ルリビタキと共に「青い鳥」御三家。また、ウグイスとコマドリと共に日本三鳴鳥の一つ。色も鳴き声も優れた鳥で、そのため妙高市の市鳥になっている。そのオオルリの青はどのような青なのだろうか。 オオルリ(オス) およそ6億年前まで、…

憶えて、忘れて、何を夢みるのか

憶えること、忘れることのいずれも努力が必要で、それが脳に負担になるかどうかはわからないが、時に心には負担となってきた。日常生活のほぼすべてにわたり、知識や技術の学習が求められ、その基本は憶えることだった。そこでは憶えることは当然大切なのだ…

ラッパスイセンあるいはラッパズイセン(喇叭水仙)

スイセンはイベリア半島を中心に、イギリス、ヨーロッパ中部、北アフリカを含む地中海沿岸地域に25~30種が自生。日本にも野生状態で生育している。湾岸地域にも半ば野生化したスイセンが多い。RHS(英国王立園芸協会)には1万を超す品種が登録され、代表的…

Bergson and Supertask Revisited

ベルクソンを批判してきたが、純粋持続の立場からスーパータスクについて何が言えるのだろうか。ベルクソンならタスクそのものを否定するだろう。運動の分割を認めないことは、アキレスがカメを追い抜くのを目撃するだけであり、その経験を味わうことしかで…

ホトケノザ

ホトケノザ(仏の座)はシソ科オドリコソウ属の一年草または越年草。別名はサンガイグサ。花期は3-4月だが、この陽気で既に咲き出している。その葉の形が仏様の台座のように見えるというのがホトケノザの名前の由来。また、葉が段状に付くことからつけられ…

ベルクソンとの噛み合わない対話

<ベルクソン> 私たちの意識がさまざまに変化しながら継起していく有り様が「純粋持続」であり、とそれこそが人が生きている証と考えます。「純粋持続」として私たちの意識は音楽のメロディーのように流れています。それは、リズミカルで有機的に一体化して…

クロガネモチ(黒鉄黐)の真っ赤な実

クロガネモチはモチノキ科モチノキ属の常緑樹。木の高さは普通10m程度で、あまり高くならない。葉は革質で楕円形やや波打つことが多く、深緑色で、表面につやがある。春4月に新芽を吹き、葉が交替する。花は淡紫色で、5月から6月に咲く。たくさんの果実を秋…

すれ違う二つの事柄

フッサールの『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』は不思議な本で、読む度に違う印象をもつのである。「学問」と「科学」が同じ概念ではないことを知らされるのだが、その学問もやはりフッサール風の色がついていたように思う。彼は、誰によってどのよ…

新施設の準備

2020年に向けての準備が次第に形になり出してきた。我が家の周りでも東京アクアティックスセンター(辰巳)、有明アリーナ(有明)、選手村(晴海)の建設工事が進行している。東京アクアティクスセンターは江東区辰巳の辰巳の森海浜公園に建設中のプール。…

シクラメン

私のような世代にはシクラメンと訊くと、「シクラメンのかほり」が連想される。1975年に出た布施明の歌は、香りのあるシクラメンの育成を促したが、それが実現するには20年程を要した。 シクラメン(ブタノマンジュウ)はサクラソウ科シクラメン属に属する地…

2月1日の月

1月31日の夜、東京には久し振りに雨が降った。晴れ上がった空には三日月が見える。1月下旬に金星は徐々に高度を下げていき木星と並んだ。この木星と金星の接近後の31日、そこへ再び、欠けゆく月が今度は木星から先に近づき、2月1日には月は金星の左下まで移…

ベルクソンの持続とそうでない持続

記憶からベルクソン(Henri-Louis Bergson, 1859-1941)の持続に話が移り、ベルクソンに惚れている読者には無礼な議論をしてきた。かつてベルクソンの読者だった私にはその文学的な才能には脱帽しかないのだが、凡人故にか「持続」には不都合な点が目立つの…

ビオラ

ビオラ(Viola)はスミレ属のラテン語名。園芸上は小さなパンジーのこと。パンジーとビオラの区別はかなり曖昧。花径5cm以上をパンジー、それ以下をヴィオラとするようだが、現在は複雑に交雑された園芸品種が登場し、区別が困難になっている。パンジーに比…