2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

思いは巡れど…、巡る思いは漂うばかり

1生きる経験と死ぬ経験 私たちの経験は実に様々で、経験とはどのようなものかと問われてもうまく答えることは難しい。多くの経験ができる反面、世界には経験できないものも実に多く、まして一人の人間が経験できるものなどほんの僅かに過ぎない。私が生まれ…

アオキ

アオキ(青木)は、アオキ科アオキ属の常緑低木。若い枝が緑色であるためアオキと呼ばれる(昔「青」色は緑色で、青信号と似た表現)という説と、一年中、緑色の葉をつけているためアオキと呼ばれるという説がある。新春は冬で、野山の樹々も寒々としている…

家畜とペット

引っ越してペットが自由に飼えるマンションに移った。いろんな犬たちがエレベーターに乗り込んでくる。そのほぼすべてが小型犬で、それも不自然な姿格好の犬たちである。人間より速く歩ける犬は少なく、たいてい歩くことが不得意である。人間の介護がなけれ…

ジンチョウゲ

ジンチョウゲ(沈丁花)はチンチョウゲとも言われる。漢名は瑞香、別名は輪丁花である。中国南部が原産で、日本では室町時代にはすでに栽培されていたようである。日本にある木は雄株がほとんどである。「沈丁花」という名前は、香木の沈香のような匂いがあ…

ごみ:この人間に特有なもの

(1)ごみのある今の生活、ごみのない昔の生活 有明に引っ越して数年たつ。すぐ近くに夢の島があり、今では緑あふれる公園に変わっていて、ごみの島だったとは思えない変貌ぶりである。僅かな間にごみの山が見事な森林に変わっているが、それには莫大なエネ…

ギンヨウアカシア

銀葉アカシアはミモザとも呼ばれ、マメ科アカシア属の常緑高木です。葉が銀緑色のため「銀葉」。 原産はオーストラリアで、明治末期に渡来。春早くに株を覆うほどの黄色い花を咲かせ、よく目立ちます。よく似た仲間に同属のフサアカシアがあります。どちらも…

オオイヌノフグリ

オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)が野原に咲き出し、地表からも春近しが感じられる。オオイヌノフグリは秋に芽を出して他の植物が繁茂しない冬に横に広がって育ち、早春に多くの花をつけ、春の終わりには枯れてしまう。日本にもともと咲いていたのは、オオイ…

春近し

2月も終わりに近づくと、春の気配があちこちに感じられる。人の服装が変わるように植物もその装いを変える。春なら花だが、その花の代表格の桜の花も咲き始めた。以前紹介した深山含笑の近くで河津桜が咲き始めた。白とピンクの組み合わせも春らしい。

感覚と知識の見直し(1)

当たり前のことだが、どの動物も精巧に進化した感覚器官をもち、必要な感覚刺激を(所与として)受け取り、同じように進化した運動器官を巧みに連動させることによって生きている。感覚器官と運動器官を駆使した生き様は見事で、驚嘆するしかない。感覚知覚…

タワーマンションの街

湾岸部には高層マンションが林立している。例えば、晴海のタワーマンション群はいずれも50階ほどのマンションで、今では9棟ほど晴海に林立している。隣の豊洲や東雲、さらには有明でもタワーマンションが花盛りで、街の概念がすっかり変わってしまった。有明…

幾何学(者)の大いなる夢の原点は…

私だけでなく、人は誰も夢想し、野望をもちます。目立たないのですが、知識もまた好奇心として夢や野望の格好の対象となってきたことを忘れてはなりません。「知りたい」という欲求を野望と呼ぶのは躊躇してしまいがちですが、れっきとした欲望=野望です。…

春を彩る黄色三種

ロウバイ(蝋梅)は、ロウバイ科ロウバイ属に属する中国原産の落葉樹。早い種では12月頃に、遅くても2月に黄色く香り高い花がやや下を向いて咲く。寒い時期に開花し、香りが強く、花柄が短く花が枝にまとまってつくといった点でウメに似ているが、ウメはバラ…

私が住む生活世界と知識

私の生活する世界は私自身が表象し、意識し、思考し、記述・説明し、そして行動する世界である。私の生活世界では私がいつも主役なのだが、私が属する生活世界には多くの主役が共存している。私は学校で習った古典力学を無造作に無意識に使って、物理現象を…

ウエストリンギア

ローズマリーかと思って近づくと、何か違っている。調べて見ると、ウエストリンギアと判明。オーストラリア原産のシソ科ウエストリンギア属の半耐寒性常緑低木。派手さはないが、落ち着いた雰囲気の花。葉と花がローズマリーによく似ていることからオースト…

劣勢のパルメニデス的世界観に味方しよう

argument, inference, proofという英語の単語はみな似た意味をもっていて、日本語では論証、推論、証明などと訳されています。そして、いずれも幾つかの前提や仮定から論理規則を使って結論を導き出すことを指しています。その典型例が数学のテキストに登場…

雑感:私は秘密をもつが、神は秘密をもつだろうか。

神は全知全能なので、彼に対しては隠し事はできない。彼は私のすべてを知っている。だから、神の前では私のプライバシィーなど存在しない。ところが、私は神のすべてを知らない。だが、「それゆえ、誰もが知らない神の秘め事がある」とは決して考えない。神…

それぞれの早春

私たちの周りには時間に鈍感なものから至極敏感なものまで様々なものがある。だが、それが本当のことか、見かけに過ぎないことなのか問われると、少々まごつく。ただそれだけのことで、周りのものが季節をもっているように見えるのは、地球が季節をもってい…

二値性の原理、そして多値性の原理

正確さ、精度、確実さといった概念を巡って色々考えてきた。物差しや時計だけでなく、理論や言語も含めて、「明晰判明」な知識とは真であるだけでなく正確無比な知識だった。言明の真偽と正確さは同じではなく、二つの関係は微妙な問題を多く含んでいる。こ…

ユズリハ

ユズリハ(楪、交譲木、譲葉)は、ユズリハ科ユズリハ属の常緑高木。「新しい葉が成長し、古い葉が落ちる」ことがハッキリしていることから「譲る葉」という名前がついた。親から子に財産を譲るという意味から、新年や祝事の飾りものとして珍重される。 夏に…

「これは何か」と「人は何か」

「これは何か」、そして「人は何か」と訊かれて、何と答えるだろうか。「これ」と「人」の違いが気になるなら、「これ」が人を指す、あるいは「これ」に「人」を代入すると考えれば、同じ形の問いだと見做すことができる。だが、普通は誰もそのようには考え…

2月のダリア

冬なのに寒さなど無関係といった風に咲いているのがダリア。寒さに無頓着で、時を超えて存在するかのようで、それが堪らなく見事なのである。切ない風情など一切なく、何か即物的で、リアルなのである。人の所作、造作の入らない姿は「花そのもの」、「花自…

クリスマスローズ

クリスマスローズは、キンボウゲ科の多年草で、ヨーロッパや西アジアが原産。「クリスマスローズ」は俗称で、学名ではヘレボルス。ヘレボルスはギリシャ語の「helenin殺す」と「bora 食べ物」からの造語で、可憐な姿からは思いもよらない名前。その由来は、…

ボケ

ボケ(木瓜)は、バラ科ボケ属の落葉低木。既に言及したように、果実が瓜に似ているため、木になる瓜で「木瓜(もけ)」、そしてそれが「ぼけ」に転訛したしたとも、「木瓜(ぼっくわ)」から「ぼけ」に転訛したとも言われる。日本に帰化したのは平安時代。 …

融通無碍で伸縮自在の「今」、「現在」

昨日の結論は「私たちは時間的に幅のある変化の中で知覚し、意識し、その知覚や意識の表象内容は外部世界の因果的変化の一部である」だった。「今」や「現在」は融通無碍の伸縮自在の存在であることを再確認してみよう。 物質の構造となれば空間的な分子構造…

ロドレイア ヘンリー‘レッドファンネル’(Rhodoreia henryi cv. Red Funnel)

別名はシャクナゲモドキ(石楠花擬)、ホンコンローズで、マンサク科ロドレイア(シャクナゲモドキ)属。ロドレイアの仲間は東南アジアから中国南部にかけて7種が分布する常緑の小高木。日本に導入されているのは主にカンピオニーとヘンリーという二種で、画…

知覚や意識の在り方とその表象内容:因果的な外在主義

私たちは何の支障もなく、周りを見渡し、何がどんな風に起こっているかを瞬時に掴んでいると思っています。異常がなければ、何かに気づくとはどのような心的状態なのかなど改めて問うこともありません。でも、「赤信号に変わった」とわかる、意識することは…

雪景色

今年初めて雪が僅かに降った。雪国生まれの私には雪など珍しくもないのだが、雪景色が懐かしい風景であることは間違いない。子供の頃は初雪に心が妙に昂ったものだが、それが雪を見ると思い出されるのである。残念ながら今は昂ったことの想起だけで、実際に…

「Xとは何か」についてのメモ

・色とは何か(人とは何か)(原子とは何か)・これは何色か(これは誰か)(これは原子か) 上の二つの問いは随分と違う問いだという印象を与えるのではないか。二つの問いの使われ方は大きく異なることになっているのだが、どのように異なるかの理由は再考…

菜の花

菜の花が咲き出した。黄色い花を咲かせる菜の花は、春の到来を感じさせる。観賞用、景観用だけでなく、料理の材料や油の原料としても使われてきた。小ぶりの花をたくさん咲かせ、花色が鮮やかな黄色であることが特徴。 菜の花は、アブラナ科アブラナ属の花の…

深山含笑

ハクモクレンにしては緑の葉があり、しかも開花も早いと見直すと、それはモクレン科ミケリア属の学名ミケリアマウディアエ(Michelia maudiae)。そして、その別名が「深山含笑」。和名はまだないとのことだが、どうしてシンザンガンショウではないのか不明…