2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

論理学的に考えてみると…

経済産業審議官の柳瀬唯夫氏のコメントには「 …自分の記憶の限りでは、愛媛県や今治市の方にお会いしたことはありません」とある。国会の答弁やこのコメントの「記憶の限りでは…ない」ことについて様々に言われています。小泉進次郎氏もそれに言及していて、…

煩悩(3):煩悩(2)の続き

(以前に「大乗と「空」」というタイトルで書いたものを一部改変したものである。) 大乗は「大きな乗り物」、小乗は「小さなな乗り物」を意味する。小乗とは大乗仏教徒が原始仏教に対して使った差別用語。そのため、現在では「小乗仏教」のかわりに「部派仏…

再び、白い花たち

シロヤマブキ 花は4,5月に咲き、花弁は4枚で白色。日本では中国地方の石灰岩地に自生。観賞用に全国の植物園や庭で植栽されている。ヤマブキに比べれば花数が少ないが、最近はよく見かける。山吹色の語源となったヤマブキにも白い花が咲く品種「シロバナヤ…

煩悩(2)

(原始仏教) 釈迦が亡くなったすぐ後に、弟子たちが記憶した釈迦の教えを確認し、それをまとめた結果が原始経典で、どれも口伝。後に経典は「如是我聞(私はこう聞きました)」という言葉で始めるという約束ができ、口伝形式の経典は一定の書式の書物になっ…

パンジーとビオラ

ビオラとパンジーの区別はかなりいい加減で、花径5cm以上をパンジー、4cm以下をヴィオラと言うようだ。ビオラの品種は、1980年ころまでは数種に過ぎなかったが、現在はかなりの色合いのものが作り出されている。今では見た目が豪華だとパンジー、かわいらし…

煩悩(1)

聖書やコーランは唯一無二の大ベストセラーだが、仏教の経典は一つどころか、多数あり、しっかり分類しないと経典の森の中で迷子になること間違いなしである。 経典は内容の違いから三つに分類され、三蔵と呼ばれている。三蔵とは、(1)釈迦の教えをまとめ…

白い花たち

コバノガマズミは西日本を中心に分布する落葉低木なのだが、東京の公園でも時々見かける。「小葉のガマズミ」だが、葉の大きさはガマズミと変わらない。ただし、葉の幅が細く、より小さく見える。花や実が美しく、あまり大きくならないので庭に好んで植えら…

花を愛でることと花を知ること:ABCモデルとその活用

花を愛でることが人の生活に何を与えてきたか、それを解明することはきっと壮大な文化史の構築に寄与することになるだろう。花を愛でることから、花を観察することへシフトし、そこからさらに愛でることに再シフトする、そのことの繰り返しによって、膨大な…

ヤマブキに似たモッコウバラ

モッコウバラ(木香茨、木香薔薇)は、中国原産のバラ。常緑でつる性の低木。枝には棘がない。開花期は初夏だが、既に東京では花が咲いている。花は白か淡い黄色で、それぞれ一重咲と八重咲がある。画像は八重の花。ほんのりいい香りがするが、花の名前「木…

知識帰命の異安心

浄土真宗には、「知識帰命の異安心(ちしききみょうのいあんじん)」という言葉があります。知識というのは指導者、帰命というのは帰依すること、誤った真宗教義を異安心(いあんじん)とそれぞれ呼びます。つまり、「知識帰命の異安心」とは、「阿弥陀仏で…

自力と他力の区別について:メモ

自力と他力の区別について、それは「人が煩悩をもったまま浄土へ行けるかどうか」に対する解答の違いだという考えがあります。その解答は、自力仏教も含めて普通ならNo、浄土真宗はYesと答えるというのが世の常識です。では、浄土真宗ではどうして煩悩をもっ…

ヒメリンゴ

これもバラ科の植物。子供の頃、向かいの家の庭にヒメリンゴの木があり、登って小さなリンゴを食べたことがあった。秋に熟すが、とても酸っぱく、渋く、苦い味だった。だが、妙に懐かしい味である。植物学上の和名はイヌリンゴである。4月から6月にかけて咲…

八重咲きのヤマブキ

八重咲のヤマブキの画像を昨日載せたが、それについてよく登場する歌とエピソードがある。 ななへやへはなはさけども山ぶきのみのひとつだになきぞあやしき 「七重八重に山吹の花は咲くけれども、実が一つもないのはふしぎなことです」がこの歌の意味。詞書…

ライスフラワー

久し振りに行った晴海のトリトンスクエアで見つけたのがこの花。ライスフラワーという名前は、小さい花蕾が米粒のように見えるからとのこと。花が咲き進むとピンクから白へと変化するとのことだから、画像はまだ咲き始めらしい。オーストラリア北東部が原産。

八重のヤマブキ

昨日一重のヤマブキの画像を載せたが、その後で八重のヤマブキを偶然見つけた。これは正に私の記憶の中のヤマブキで、妙に懐かしい気持ちが沸き起こってきた。

二つの物語

(1)親鸞の自力と他力 「自力」とは、自分の能力をあげて懸命に修行に励み、戒律を守ることによって、悟りに到達する道である。一方、「他力」とは、すべての生き物を幸せにしたいという阿弥陀如来の立てた願い(本願)を信じ、悟りに至る道で、親鸞によれ…

カリンとマルメロ

二つともバラ科の植物で、識者はまるで違うと言うのだが、私にはうまく見分けがつかない。双子のような感じをいつも持ってしまう。だが、マルメロの花は、やや紅を差すが、ほとんど白色。カリンの花は濃紅色。マルメロの果実は洋梨形、カリンの果実はずん胴…

ヤマブキ

小学校の低学年の頃は5月に何回か、小学校の教室にヤマブキとシャガをもって行かされ、担任の先生がそれを花瓶に生けていたのを思い出す。我が家の裏庭の斜面全体が黄色い花で見事に覆われ、その花は八重咲きのヤエヤマブキだった。今の私の周辺のヤマブキは…

『歎異抄』第10章:念仏は無義である

『歎異抄』の10章は次の二つの文からなっている(カッコ内は訳文)。 念仏には無義をもって義とす。不可称・不可説・不可思議のゆえに、と仰せ候いき。(念仏は、一切の自力のはからいを離れている。それは、言うことも、説くことも、想像することもできない…

ツツジが咲き出す

ミツバツツジ ミツバツツジ ヤマツツジ 五月はサツキの季節なのに、それより早くツツジが咲き出している。木場にギャザリア・ビオガーデン『フジクラ 木場千年の森』という小さな自然庭園がある。いずれゆっくり紹介したいが、そこにあるヤマツツジとミツバ…

『歎異抄』の謎:アウトライン

『歎異抄』に魅せられ、そこから人生を歩み出した人は意外に多く、仏教を信じていなくても哲学として読んだ若者が20世紀には沢山いた。文章が見事だというだけでなく、異安心の糾弾を通じて親鸞の教えを説く迫力は凄まじく、それだけで魂を掴まれるような書…

バラ科の花たち

一挙に春がきて、桜だけでなく他の植物も花が咲いてしまった。この数日そんな花々が街や公園に溢れている。素人には断言できないのだが、どうもバラ科の花が多いような気がしてならない。リンゴ属だとハナカイドウやヒメリンゴ、サクラ属だとサクラ以外にキ…

涅槃のプラグマティックス

涅槃、天国、極楽、地獄は現実の世界には存在しないゆえに、存在論も認識論も単なる想像でしかなく、プラグマティックスしか信頼できないと考えるのが哲学の常の筈ですが、世間ではもっぱら存在論的な皮相な話ばかりです。よりストレートに言えば、青写真や…

スノーフレーク

このところ周りは花だらけで、過剰な美しさに疲れ気味なのですが、この花はそんな嬉しい疲れを癒してくれます。和名はオオマツユキソウ(大待雪草)、別名はスズランスイセン(鈴蘭水仙)。その別名通り、スイセンに似たすらりと細長い葉に、スズランのよう…

小児往生の横断的メモ

死後に極楽往生するには、一心に仏を想い、念仏の行をあげる以外に方法はないと説き、浄土教の基礎をつくったのが源信の『往生要集』。源信が考える念仏には観想対象としての仏と、救済するための仏が併存したままで、それが止揚され、解決された結果が浄土…

駆け抜けていった桜花

今年は桜の開花が早かっただけでなく、じっくり愛でる間もなく、あっという間に散ってしまった。桜だけでなく、他の花も一斉に咲き出した感があり、季節が猛スピードで変わったようである。短い春の後に長く、暑い夏が続くのかと思うと、いささか憂鬱である。…

他力と自由意思:他力と自由意思の両立

私たちは世界の中で行動しています。その世界は因果的な連関をもつ出来事や状態の集まりです。行動もまた出来事の一つですから、世界の因果連関の中に組み込まれています。このような因果の鎖の一部分を取り出してみると、次のような一連の系列が見えてきま…

クサイチゴ

夢の島の人工林の中を散歩していて見つけたのがこのクサイチゴ。白い花に誘われ、つい手を出したら、棘に刺されてしまった。クサイチゴは背丈が低いが、生命力は強く、刈っても、根から生えてくる。花は今頃咲き、白色の5弁花。子供の頃はノイチゴと呼んでい…

アキグミの花

アキグミに新芽が出始めたと思っていたら、いつの間にか花が咲いていた。よく見ないとわからない程の目立たない、小さな花である。散り始めた桜は花が目立ち、実は目立たない。だが、梅や桃は花も実も目立つ。子供の頃、裏庭にアキグミがあり、その果実をよ…

4 月1日

今日はエイプリールフール。嘘をついてもいいという日ですが、この嘘を巧みに使ったのがエピメニデスのパラドクスです。クレタ島出身の哲学者エピメニデスが、「クレタ人はみな嘘つきである」と言いました。エピメニデスの言ったことが本当かどうかを考える…