2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

トチノキ

近くの公園には珍しくトチノキが多い。さすがに立派で、落葉広葉樹の代表格の木である。水気を好み、湿気のある日本の気候に合っている。大木になり、樹高25m、直径1mを超えるものも少なくない。葉が大きく、長さ50cmにもなる。5月から6月に、葉の間から穂状…

バラの名前

『薔薇の名前』はウンベルト・エーコが1980年に発表した小説で、映画化もされた。14世紀初頭北イタリアのカトリック修道院を舞台に起きる怪事件の謎をフランシスコ会修道士バスカヴィルのウィリアムとベネディクト会の見習修道士メルクのアドソが解決してい…

クチナシ(梔子、巵子、支子)

「くちなしの花」は知っていても、実際にその花を見ようとは取り立てて思わなかった。その花が今年は既に咲き出している。野生では森や林の低木として自生するが、今では園芸用に栽培され、公園でも目にする。「口無し」という名前の由来は果実が熟しても割…

ドイツアヤメ

花菖蒲(ハナショウブ)、菖蒲(アヤメ)、杜若(カキツバタ)の違いの話をしたが、ジャーマンアイリス(ドイツアヤメ)はレインボーフラワーとも呼ばれるように、色とりどりの花を咲かせ、アイリスの仲間では最も華やかで、非常に多くの品種がある。それが…

アメリカヒトツバタゴ

既にヒトツバタゴを紹介した。アメリカヒトツバタゴの樹皮は赤みを帯びた褐色で、成長すると縦に裂ける。葉は全縁の先が尖った長楕円形で対生する。5~6月頃に円錐花序をつけるが、今年は既に咲いている。花は花冠がつけ根まで深く4裂し、芳香がある。 植物…

コバノランタナ

南米原産のツル性の多年草。ランタナは時間が経過するとともに花の色を変えるが、コバノランタナは単色のまま。暑さには強いが、寒さには弱い。画像は台場のものだが、芝桜に似て見栄えがよく、人目を惹きつける。

信念と欲求、あるいは信心と煩悩(2)

釈迦がアリストテレスのように講義し、著作を残していたら、それは一体どのようなものになっていたのでしょうか。あるいは、アリストテレスが釈迦のように修行して悟るという経験をしていたら、彼はそれをどのように表現したのでしょうか。釈迦の表現とアリ…

ダイダイ、これも白い目立たない花

インド、ヒマラヤが原産。日本へは中国から渡来。ヨーロッパへも伝わり、ビターオレンジとして栽培されている。日本では正月飾り用だったのだが、最近は稀にしか見ない。高さ4、5mになる常緑の木で枝に棘がある。初夏に白い花が咲き、冬に果実が黄熟する。果…

信念と欲求、あるいは信心と煩悩

心は信念と欲求からなっているというのが通念で、信念は表象され、欲求は感情や情動として感じられるものです。表象される信念は言語表現である言明に変えられ、その一部は真偽のあるものとして知識を構成することになります。つまり、確証された信念は知識…

テイカカズラ

雑木林に自生するキョウチクトウ科のつる性の常緑低木で、甘い香りの白い花が6月にかけて咲くというのが一般的な説明ですが、今年は既に花が咲いている。花弁が片側にねじれたような独特の形をしていて、漢字の「人」の字のように裂けたさやからは、綿毛の種…

唯識と心理(煩悩)、唯物と物理(運動)

タレスと釈迦は同時代に生きた可能性があるのだが、二人の人間性は随分違うように描かれてきた。いずれも聡明この上ないのだが、その質は異なると断定され、その違いがギリシャ哲学と仏教を水と油のように別々に理解する習慣を生み出すことになった。二人の…

エゴノキ

今年の春は一目散に過ぎていくようだが、それでも白い花を随分と楽しんだ。見忘れていたのがエゴノキの白い花。曇った空のもとでも白が栄える。エゴノキは日本全土に分布する落葉樹で、5月から6月にかけて小枝の先に短い総状花序を出し、釣り鐘状の白い花を…

論理のルール

(論理のルール(1)、(2)、(3)を一つにまとめてあります。)(1) 私たちは言葉を使って考えます。その言葉は文法というルールをもっています。また、私たちの思考は論理のルールを使っていて、私たちはそれを使わないと考えることさえできません。です…

論理のルール(3)

「計算する」ことの意義:思考と計算 思考、特に理性的な思考と言われると、誰もが似たような錯覚に陥るようです。理性的な思考こそが人間の人間たる所以だと昔から繰り返されてきて、それが伝統として長く定着していたからかも知れません。そのような理性神…

花菖蒲(ハナショウブ)、菖蒲(アヤメ)、燕子花(杜若、カキツバタ)

この三つはこれからよく聞く花の名前なのだが、とても見分けがつきにくい。 花菖蒲は花の種類が多く、紫系統の他に黄色や白、絞り等、多彩である。どれも「花弁の根元のところに黄色い目の形の模様」がある。 あやめも花の種類は多くないが、「花弁の元のと…

論理のルール(2)

<代数ルールと量化ルールからなる論理システム> 論理ルールの具体的な説明。数式を変形し、計算し、答えを出すのと同じように、記号化された言明(論理式)を変形し、別の言明を導出する、これが論理的な推論の一般的なプロセスです。「計算する、証明する…

論理のルール(1)

私たちは言葉を使って考えます。その言葉は文法というルールをもっています。また、私たちの思考は論理のルールを使っていて、私たちはそれを使わないと考えることさえできません。ですから、私たちが考える時には、言葉のルールと思考のルール、つまり文法…

ニシキギ

「錦木」と言えば、幕内力士のしこ名であるが、日本、中国に自生する紅葉が見事な樹でもある。ニシキギはその名のごとく「錦」を思わす秋の紅葉の美しさをそのまま名前にしている。また、緑色の若い枝には浅い土色でコルク質の翼(よく)がある特徴的な枝を…

煩悩(5):食欲

生物にとって、そして人にとって食べ物は生きるために必須のものである。それゆえ、食物とは様々な自然のものの中で特別のものである。自然の世界で生き残るために必須なものとなれば、何はさておき「食べる」こと。どんな動物にとっても摂食が生存の最重要…

初夏には白い花がよく似合う

ヒトツバタゴ(一つ葉タゴ)はモクセイ科に属する。別名はナンジャモンジャノキ。ヒトツバタゴも以前に掲載したアオダモも、同じモクセイ科で、花だけ見るとよく似ています。この二つの大きな違いは葉の形状にあり、ヒトツバタゴの葉は単葉です。画像はまだ…

自力と他力

自然界での生き物の生活は基本的に自力的であり、血縁内で他力的、つまり助け合うことがあるとしても、個体の運命は最終的にその個体が握っている。少々型破りなことことだが、利他的、利己的な行動に関する議論が宗教における自力、他力の議論に応用される…

ハマナスとライラック:北海道の花

ハマナスは、バラ科の落葉低木。夏に赤い花を咲かせる。細かいトゲがたくさんある枝先に、夏になると紅紫色の花を咲かせ、香りがよく、秋には赤く熟した小さな実をつける。その花は野生のバラの仲間では最も大きな花である。 正式名はムラサキハシドイ、別名…

欲望の適応度:断想

「煩悩」と言えば浄土真宗がすぐ連想されるが、その根は釈迦以来の仏教そのものにある。煩悩溢れる輪廻の世界から解脱し、悟り、往生するという修行の仕組みの中では「欲求や欲望は煩悩である」という考えが根幹に横たわっている。そもそも欲望が煩悩でない…

万緑の中や吾子の歯生え初むる 中村草田男

「万緑」は王安石の「万緑叢中紅一点」が出典と言われ、この句によって「万緑」は夏の季語となった。「万緑」は草田男の第三句集の題名にもなり、その主宰誌の名でもある。彼の生涯の代表句。我が子の歯が生えはじめるという発育ぶりと植物の緑を重ね合わせ…

煩悩(4)

*仏教と科学での「欲望」の捉え方、語り方がどれ程違うかを確認するのが今回の目的です。コントラストを強調し過ぎたかも知れませんが、同じ語彙が文脈が異なると「同床異夢」で、学習される欲望内容と生得的な欲望装置の違いが目立つことになります。 釈迦…

アオダモ

「バットの木」として知られるアオダモは、北海道から九州まで日本全国の山地に自生する。本来、庭木としての利用は少なかったものの、春先に咲く花、涼しげな枝ぶり、幹に浮かぶ白点に観賞価値があるとして、雑木の庭を中心に個人の庭にも植えられるように…

イペー:ブラジルの国花

元々は桃色の花が咲くものをイペーと呼んでいて、黄色のものは「コガネノウゼン」と呼ばれていたようですが、今は黄花の咲く方をイペーと呼ぶようになっています。イペーは美しい花を咲かせる落葉高木です。南米原産で、ブラジルの国花に指定されています。…

第二性質は感覚的なのか、あるいは色は主観的か

私たちが住む物理的世界は数学によって表現され、信頼できる仕方で説明や予測ができます。これが科学革命の目標で、その実現をスタートさせた一人がガリレオ・ガリレイでした。数学が嫌いな人は物理学も嫌いであり、その逆も成り立つのは二つが密接に結びつ…

名残りの白い花たち

コデマリはとてもポピュラーで、今ではどこにも見られます。細い枝や葉が見えなくなるほど白い花をたくさん咲かせ、枝の垂れる姿がとても見事です。同じ仲間のユキヤナギよりも遅く、赤褐色の新梢が伸びたあと、4月から5月に開花しますが、今年は既に終わり…

異国の花

次の二つはいずれも台場で見つけたもの。(1)ギョリュウ ギョリュウ(檉柳、または御柳)はギョリュウ科の落葉小高木。原産は中国。葉は小さい鱗片状で針葉樹のように見える。春と秋に枝先に桃色の1mmほどの小さい花をたくさん咲かせる。乾燥と塩分に強く、…