脇役のリッピア

 これからは雑草との戦いだが、雑草を制するには同じ植物でというのがグランドカバー作戦。グランドカバーは花壇や通路の土が見えているスペースを埋めてくれる植物で、日本で最もよく目にするのが芝生、そしてシロツメクサ(クローバー)。シロツメクサの白い集合花は冬に地上部が枯れるが、春に茎葉が伸びてくると鮮やかである。牧草のほか公園や河川敷きなどで芝生の代わりに使われる場合をよく見る。

 湾岸地域でよく見かけるのがツルニチニチソウテイカカズラツルニチニチソウは株元から多数の茎をのばしてツル状になり、3月~5月頃に淡い紫色の花をつける。傾斜地や半日陰地、常緑樹の足元などのグランドカバーに使われることが多い(画像)。また、テイカカズラは今が花盛りで、淡いクリーム色の花があちこちで咲いている。芝桜も地面を覆うようにパステルカラーの花が開く。

 さて、そのグランドカバーの一つがリッピア。和名は「ヒメイワダレソウ」。遠目にシロツメグサだと見えてたのが、近づいてみると様子が違う。いつものように地面に眼を近づけるとイベリスで、一面の花盛りである。だが、シロツメクサと違って花の姿はなかなか立派で、踏みつけるのは忍びない。とはいえ、ツルニチニチソウほど印象深くはないので、踏みつけても罪悪感をもつほどでもない。こんな勝手なことを考える私は植物愛好者からは程遠いようだが、彼女たちにも主役に負けない魅力があるのだ。

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斑入りのツルニチニチソウ

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ツルニチニチソウ

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テイカカズラ

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リッピア

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リッピア

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リッピア