白い花の木々

 イボタノキ(水蝋樹・疣取木)はモクセイ科の落葉低木。北海道から沖縄まで全国の野山に自生する半落葉樹。イボタノキそのものが庭木として使われることは稀だが、丈夫な性質を利用して垣根トして使われることがある。

 「イボタノキ」はこの木に寄生するイボタロウカイガラムシが樹皮上に分泌するイボタ蝋が、イボ取り、止血、艶出しに効果があるとされたことに由来する。今頃から7月にかけてネズミモチなどによく似た白い花を咲かせ、11月頃に黒紫色の実をつける。

 カマツカは北海道南部、本州、四国及び九州に自生するバラ科の落葉小高木。あまり目立たないが、低山や丘陵地帯で普通に見られる。元来は庭園に使われるものではなく、実用を目的として畑の境界線などに乱雑に植えられていたようなものだが、雑木ブームとともに庭木として使われるようになった。日本のほか、朝鮮半島にも分布し、材が緻密で非常に堅く、鎌の柄に使われたことからカマツカと名付けられた。

 プリペットは中国及びヨーロッパを原産とする常緑低木。軽やかな印象の葉が密生するため、公園や商業地の植え込みなどに多用され、どこでも見られる。正確にはプリベット(privet)。生育の旺盛なネズミモチやイボタノキの仲間である。今頃に画像のような白い花を咲かせる。花にはクリと似たような精臭がある。

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イボタノキ

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イボタノキ

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カマツカ

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カマツカ

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プリペット

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プリペット