カラタネオガタマ(唐種招霊)

 カラタネオガタマモクレン科の常緑樹で、別名もトウオガタマ(唐招霊)で、何とも重々しい名前である。中国南部原産で江戸時代に渡来。オガタマは「招霊(オキタマ)」が転訛したもので、かつては神の依代として寺社を中心に植栽されたが、大きくならず管理しやすいため、次第に一般家庭にも普及した。樹高は3~5m、花期は5~6月頃で、今咲いている。私が気づいたのはバナナのような強い甘い香りだが、それが特徴だとは後でわかったこと。

  日本の暖地にもオガタマノキが分布するが、カラタネオガタマの方が枝葉が密で、花付きも良い。花はバナナに似た香りを放つため、英語ではバナナブッシュと呼ばれる。香りが強いため好みが分かれる。画像のように花弁が全開せず、控えめに咲くのが特徴。画像はポートワインと呼ばれる園芸種と思われる。

 春先に深山含笑(ミヤマガンショウ)を紹介した。中国原産の花木で、春に半八重のタイサンボクに似た、香りのある白い花を咲かせるが、カラタネオガタマの仲間である。

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