二つの花:春の雑草から

 ナデシコ科のシロバナマンテマは中~南ヨーロッパ原産の帰化植物で、4月から5月に花を咲かせる越年草。湾岸地域では既に咲いている。マンテマの同属で、同じ花で色違いなのではないかと思われるほど似ている。マンテマの一番大きな特徴は花の色。赤い花を白で縁取りしているような色で、シロバナマンテマとはすぐに見分けがつく。

 花の大きさ、背丈、ガクが大きく膨らんで長い毛が生えているとか、ガクや茎がちょっとべたべたするとか、花を横向きに上下にたくさん並べてつけるといった特徴は、マンテマもシロバナマンテマも同じ。

 タチツボスミレ(立坪菫)は、スミレ科スミレ属の多年草。日本で、ごく身近に見られるスミレ類の一つ。丸い葉と立ち上がる茎に特徴がある。日本のスミレ属は種類が多く、さまざまなものが各地に見られる。花がほぼ同じ時期に見られるため、混同される場合が多い。スミレ以上に日本を代表するスミレがこのタチツボスミレである。

 日本で最もよく見られるスミレがタチボスミレ。タチツボスミレの花は、5枚の花弁を持つ1~2cmほどの小さな花。花は匂わず、色は淡い紫色で、うつ向きがちに咲く。タチツボスミレには、距(きょ)という花の後ろの方に突き出た突起物がある。この距は花びらやがくが変化したもの。

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