シマサルスベリの実

 シマサルスベリは、ミソハギサルスベリ属の植物。沖縄では「島百日紅」(しまひゃくじつこう)とも呼ばれる。沖縄、中国、台湾に分布する落葉高木で、最大20メートルくらいになる。花期は6 - 8月頃で、白い花を咲かせる。樹皮は同属のサルスベリほどではないが、滑らかで、はげ落ちやすい。

 シマサルスベリは樹形や幹色が美しく、造園や街路樹として利用されている。実は長さ7~10㎜の楕円形で、サルスベリより小さい。幹肌は盛夏には白、冬には赤褐色になる。材質は堅く、建築、家具、薪炭材などに、葉は染料に、また、中国では花や葉は薬用や食用に利用する。さし木、取り木、種子で繁殖し、性質は強く、痩せ地でも良く育つ。
 白い花は、サルスベリの仲間の中では小さく、遠くから見るとサルスベリとは思えない。花の大きさは1cmほどで、一つの花が咲いている期間は短い。サルスベリといえば街路樹や公園木としてお馴染みで、都会でもよく目にするが、シマサルスベリは関東では珍しく、環境省レッドデータブックでは準絶滅危惧種に指定されている。また、葉先がとがるのがシマサルスベリ、ほとんどとがらず丸みを帯びるのがサルスベリの特徴。

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