ヒメイチゴキの花と実

 植え込みの木にドウダンツツジアセビに似た小さな白い花が咲いていて、ヤマモモの実に似た黄色の実が葉の間に見え隠れしている。幾つかの実を見比べると、黄色から赤色に変わっていくようである。そこで、調べてみるとヒメイチゴノキ(姫苺の木)とわかる。イチゴのような実の形や色、花と同じ時期に実がつくことなど、なかなか珍しい花木のようである。英名がStrawberry Treeで、地中海沿岸が原産、今が花期である。
 イチゴノキは高木で高さ5~10mにもなるが、ヒメイチゴノキは低木で1~3m。私が見た木はこの低い方らしい。ヒメイチゴの実は1年かけて赤く熟すので、花時には白い花と黄色や赤色の実が同時に見られる(画像)。小さなイチゴがヒメイチゴだとすれば、ヒメイチゴノキの実が小さいのかと思いきや、どうもそうではなく、木が低いことからヒメイチゴノキと呼ぶらしい。つまり、ヒメイチゴノキはイチゴノキの矮性種。

 苺のような実は生食できるが、味は期待できず、鑑賞用あるいはジャムや果実酒などに加工して楽しむ。イチゴというよりはヤマモモに近い。

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