コブシの実

 コブシ(辛夷)はモクレンモクレン属の落葉広葉樹。桜より先に白い花を梢いっぱいに咲かせる。春の季語であり、演歌「北国の春」を思い出す人も多いだろう。秋に入ると、コブシの特徴あるピンクの実が目立つようになる。このグロテスクな実の形状(画像)は爽やかな春の花とは好対照で、私には花と実が結びつかない代表例になっている。
 コブシやハクモクレンなどのモクレンモクレン属の集合果はどれも似た形をしていて、弾けると、中から大きめの赤い種子が糸を引いて出てくる。コブシは種子を包む袋が垂れ下がって、綺麗なピンク色になるので、特によく目立つ。「コブシ」という名前は、この実が子どもの「握り拳」に似ているところからつけられたらしい。

f:id:huukyou:20191011045602j:plain

f:id:huukyou:20191011045618j:plain