カワラナデシコは日本原産で、深い切込みの花びらが特徴で、ピンクや紫などがあり、繊細で凛とした印象のナデシコ。ナデシコは、ナデシコ科ナデシコ属の草花ですが、ナデシコという特定の種があるわけではなく、園芸的には、単にナデシコと言うとナデシコ属の草花全体を指す場合が多い。ナデシコ属全体を指す場合は学名のダイアンサスと呼ぶこともある。カーネーションの和名はオランダナデシコで、ナデシコ属。
ナデシコ(撫子)は秋の七草の一つだが、このナデシコはカワラナデシコのことだと言われており、山上憶良が詠んだ「撫子の花」はカワラナデシコのことと言われ、その歌の原文は「芽之花 乎花葛花 瞿麦之花 姫部志 又藤袴 朝皃之花」で、「萩の花 尾花 葛花 なでしこの花 をみなえし また藤袴 朝顔の花(はぎのはな おばな くずはな なでしこのはな おみなえし また ふじばかま あさがおのはな)」。何と「秋の七草」がそのまま歌になっている。「あさがお」はキキョウを指す説が有力。画像はカワラナデシコと園芸品種のスイートティアラで、同じナデシコ属には見えない。