ヤノネボンテンカ

 ヤノネボンテンカは「矢の根梵天花」と書くが、アオイ科ヤノネボンテンカ属の常緑低木。南アメリカ原産で、渡来時期は不明。園芸種だが、逸出したものが野生化し、帰化している。名の由来は、矢尻型の葉を持つボンテンカであることから。「梵天花」はインドの花の意味。別名のタカサゴフヨウ(高砂芙蓉)は、台湾の芙蓉との意味。ヤノネボンテンカ属は、中央及び南アメリカに約100種が分布。
 花期は8月から9月頃。枝先に長さ4~7cmの花柄をもつ直径5~7cmの5弁花を単生させる(画像)。花弁は白く、中央部が濃い赤褐色で、花弁の裏側に濃い赤色の筋が入る。花は朝開いて、夕方に閉じる一日花。ヤノネボンテンカはフヨウやムクゲとよく似ている。ヤノネボンテンカの柱頭は糸状だが、フヨウの柱頭は上向きに曲がり、先端が5裂し、ムクゲの柱頭は真っすぐで、先端が分かれない。

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