ヒマワリ

 春がサクラなら、夏はヒマワリ(向日葵)で、そのヒマワリはキク科の一年草。原産地は北アメリカ。昔からインディアンの食用作物だった。16世紀初頭にスペイン人がヒマワリの種を持ち帰り、マドリッドの植物園で栽培を開始した。ヒマワリがスペインから持ち出されるまで100年近くを要し、ようやく17世紀にフランスに伝わり、それがロシアに伝わり、その種子が注目されることになった。
 ロシア正教会は食物品目を制限していて、19世紀の初期にはほとんど全ての油脂食品が禁止食品のリストに載っていた。ヒマワリは知られていなかったのか、そのリストにはなく、人々はヒマワリ種子を食用にできた。そのため、19世紀中葉にはロシアが食用ヒマワリ生産の世界の先進国となった。ヒマワリはロシアの国花になっている。
 となれば、私のような老人が思い出すのは『ひまわり』(原題: I Girasoli)。1970年公開の映画で、マストロヤンニとソフィア・ローレンヴィットリオ・デ・シーカヘンリー・マンシーニと次々と名前が浮かび、画面からはみ出すかのようなヒマワリが音楽と共に浮かび上がってくる。

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