センダン

 東京メトロ豊洲駅から豊洲新市場に向けて歩いていくと、歩道に4、5mの木が並び、今その木に花が咲いている。それがセンダン(栴檀)で、センダン科センダン属に分類される落葉高木。別名はオウチ(楝)、アミノキなど。
 樹高は15mにもなり、成長が早い。若い樹皮は紫褐色で楕円形の小さな横斑が点在するが、太い幹の樹皮は縦に裂け、顕著な凹凸ができる。今頃、若枝の葉腋に淡紫色の5弁の花を多数、円錐状につける。花にはアゲハチョウ類がよく訪れるという。秋に楕円形の実が枝一面につき、落葉後も木に残る姿が数珠のようであることから「センダマ」(千珠)の意味でで命名された。
 「栴檀は双葉より芳し」の栴檀はこのセンダンではなく、ビャクダン(白檀)を指す(白檀の別名が栴檀)。残念ながら、センダンの双葉にはビャクダンのような芳香はない。

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