白妙

 白妙(しろたえ)は八重のサクラ。まるで小輪のバラのように見え、私の記憶の中にある先日の正体不明の白い花に重なる。いずれもバラのもつ棘はない。「白妙」という名前のサクラは江戸時代に栽培されていたが、現在のものと同じかどうか不明。荒川堤で栽培されていたサクラが現在の栽培種の元になっている。白い八重桜で、清楚な雰囲気をもつオオシマ系のサトザクラの一種(ソメイヨシノオオシマザクラと画像で比べてほしい)。花弁数は10~15枚。樹勢が強く大木になる。開花初期は少しピンク色がかっているが、やがて白色の大輪の花になる。
 開花期はソメイヨシノが終わってからで、4月の中旬。咲き誇る季節が既に初夏となれば、思い浮かぶのは「春すぎて夏きたるらし白妙の衣ほすてふ天の香具山」か。

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白妙

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名称不詳

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ソメイヨシノ

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オオシマザクラ