ネコヤナギ、そしてユキヤナギ

 子供の頃の雪解けは春休み期間と重なっていて、3月の下旬だった。川辺から雪解けが進み、地肌が次第に見えてくるのだが、その川辺に多かったのがネコヤナギ(猫柳)。ネコヤナギはヤナギ科ヤナギ属の落葉低木。早春の川辺でネコヤナギの花穂が揺れる姿は美しく、心躍るものがあった。その花の記憶はないのだが、他のヤナギ類の開花よりも一足早く花を咲かせ、春の訪れを告げる植物になっている。ネコヤナギは水際に生育し、株元は水に浸かるところに育つ。根元からも枝を出し、水に浸ったところからは根を下ろして株が増える。雌雄異株で、雄株と雌株がそれぞれ雄花と雌花を咲かす。銀白色の毛の花穂が特徴的であり、「ネコヤナギ」の和名はこれをネコの尾に見立てたことによる。
 今の私は「ネコヤナギ」という名前から「ユキヤナギ」を連想してしまう。それ程に周りの公園や歩道にはユキヤナギ(雪柳)が多い。ユキヤナギ(雪柳)はバラ科シモツケ属の落葉低木。春に小さい白い花をたくさん咲かせ、これからが開花時期である。中国原産で、葉が柳の葉に似て細長く、枝いっぱいに白い花を雪が積もったように咲かせるところから名前がついた。別名は「小米花(こごめばな)」で、白い小花を米に見立てている。

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