2月のダリア

 冬なのに寒さなど無関係といった風に咲いているのがダリア。寒さに無頓着で、時を超えて存在するかのようで、それが堪らなく見事なのである。切ない風情など一切なく、何か即物的で、リアルなのである。人の所作、造作の入らない姿は「花そのもの」、「花自体」と表現するに相応しく、見るだけで余計な説明は要らず、端的にダリアそのものなのである。そして、「ダリア」という名前が余計なもの、邪魔なものに思えてくるのである。そう云えば、ものには本来名前などなかったのだ。

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