イロハモミジ

 子供の頃の田舎の秋はモミジ、その後の東京の秋はイチョウ、それが今でも私の秋の風景の肝心の材料である。今年は台風のためか、例年と比べ、紅葉の色が今一つ冴えない。それでもイチョウと共に、東京のイロハモミジは今が見頃である。
 イロハモミジ(いろは紅葉)は、ムクロジ科カエデ属の落葉高木で、イロハカエデ(いろは楓)などとも呼ばれる。日本ではイロハモミジが最もよく見られるカエデ属の種で、紅葉の代表である。低い山地に普通に見られ、庭園や公園にもよく植えられていて、園芸品種も多い。イロハモミジには、葉の大きなオオモミジ(太平洋側)、ヤマモミジ(日本海側)の変種がある。陰樹で沢沿いの適湿の地に、ケヤキなどと群落を作る。

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