ヘクソカズラの実

 ヘクソカズラの実は光沢のある黄金色をしている。ヘクソカズラは花や葉を揉むと悪臭があるので、「屁糞蔓」と名づけられた。命名者の感覚中心の、なんとも可哀相な名前である。ところが、見ているだけなら嫌な臭いはせず、花の中央が赤く、お灸(やいと)の跡に良く似ていることから、ヤイトバナ(灸花)という別名や、美しい花の姿からサオトメバナ(早乙女花)という別名もあり、これもまた人の勝手な判断の命名である。
 花は咲いていると目立つのですぐ分かるのだが、実を見ても何の実かはよくわからない。とはいえ、実は薬用になる。薬用としての効能は認められていて、しもやけ、ひび、あかぎれ、などの外用民間薬として生の果実を潰した汁が使われる。利尿に内服される利用法もあり、全草を煎じたものが、腎臓病や脚気、下痢、黄疸に効能があるとされてる。美肌化粧料として肌に潤いを与える効果もある。

f:id:huukyou:20181118054614j:plain

f:id:huukyou:20181118054638j:plain

f:id:huukyou:20181118054704j:plain