花の狂い咲き、それとも二度咲き

 花の「狂い咲き」は昔からあった。草木の花が、その季節でないのに咲くことで、通常は春に咲く花が初冬のころに花をつけることである。「二度咲き」という言葉も使われる。そんな言葉の存在は最近の新しい現象ではないことを示してくれるが、この狂い咲き現象が頻々と、広く世界的に起きている。昨今我が身辺でもそのような狂い咲きらしい花が目につく。暦は11月中旬なのにヒメリンゴ、フヨウ、キンシバイの花が咲き出している。
 ヒメリンゴは古くから親しまれてきた園芸品種。セイヨウリンゴとズミの雑種とする説がある。4月から6月にかけて咲く花は、はじめは薄いピンク色で、満開時には白になる。秋になると実ができるが、渋みが強く、甘みもないため食用にならない。 植物学上の和名はイヌリンゴ。
 フヨウ(芙蓉)は中国や九州・四国に自生し、観賞用にも栽培されてきた。7月から10月始めにかけてピンクや白の花をつける。
 キンシバイ(金糸梅)は中国原産で、1760年に渡来したといわれる。6月から7月中旬まで咲く花が梅に似ていて、色が黄色であることが名前の由来。 庭木や地覆い用植え込みとして、日本各地に植えられている(画像は園芸種のヒドコート)。
 初夏から秋まで咲くそれらの花を一度楽しんだ私は今二度目の楽しみの最中。狂い咲き、二度咲きは何かもうけた気分になるとはいえ、地球温暖化による異常気象が浮かんできて、不安な気持ちになるのである。

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