台風による紅葉、そして落葉

 台風24号が過ぎたと思っていたら、25号が近づいている。湾岸地域も台風24号の強風に襲われた。街中の街路樹が影響を受け、倒れた樹もあちこちに見受けられた。台風の後、葉が茶色くなっている樹や植え込みがあちこちに点在する。むろん、植物によっては何ら影響を受けなかったものから、すっかり落葉してしまったものまで千差万別。だが、一晩で街中の木の葉や草が元気をなくし、枯れたように茶色になった姿は悲しく、むごいものだった。街の風景は一変した。一夜にして枯れて萎れた風景に変わり、公園は晩秋の風情を呈することになった。多くの落葉樹は葉が落ち、色が変わったのに対し、常緑樹は随分と抵抗力があることもわかった。葉が落ち、色が変わり、晩秋のようになったとき、それを見た誰もがもつ疑問は「何によって色が変わり、葉が落ちたのか」であろう。その原因を知りたくなるのは当然のことで、思い当たるのは風害と塩害である。
 風害は強風、台風、竜巻などのとても強い風の力で植物だけでなく、建物などの構造物が被る被害のこと。したがって、台風によって大量の海水のしぶきが植物にかかり、植物が被害を被ることは、直接的には塩害だが、これは風によって引き起こされた塩害ということで、広い意味での風害でもある。ただの風害だけならば、葉がちぎれたり、破れたり、枝が折れたりするだけで、すぐに葉が枯れることはないだろう。
 今回の湾岸地域の植物の被害は、それゆえ、風と塩の合作被害ということになるのだろう。人の作ったものが壊れれば、自ら直ることはまずないが、植物の多くは自ら直る。その再生能力に期待して、新緑の葉が溢れる風景を待つことにしよう。

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