カラー

 花壇の端に咲いていたのが水芭蕉によく似たカラー。尾瀬ではなく、いもり池のミズバショウの群落を思い出してしまう。今年のいもり池のミズバショウは画像でしか見ていない。カラーを見てミズバショウを懐かしがるとは私ももうろくしたものである。蛇足ながら、いもり池に繁茂するスイレンもハスによく似ているが、これまた別物。高田の外堀のハスとは違っていもり池のスイレンは厄介者でしかない。
 さて、カラーは初夏の花で、最盛期は6月。今が見頃で、花色は白、ピンク、黄、紫、赤、オレンジなど多彩。原産地の南アフリカでは「varkoor(豚の耳)」とも呼ばれ、英語では花がユリのように白いので、カラーリリー(calla lily)と呼ばれている。日本には江戸末期にオランダから渡来した。メガホン状の形が、修道女の襟(カラー)を連想させるところからつけられたとも言われている。
 カラーの白く大きな花びらのように見えるのは、実はサトイモ科植物にみられる仏炎苞(ぶつえんほう)で、その中にある黄色い棒状の花(肉穂花序)を保護している。和名は和蘭海芋(オランダカイウ)。

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