ハナキンポウゲ=ラナンキュラス ラックス

 学名が呪文のようなラナンキュラス ラックスは私には符号に近いのだが、ハナキンポウゲは花の名前で、キンポウゲ(金鳳花)はどこかで聞いたことのある懐かしい花の名前なのである。この違いが意味の有無につながるのかも知れない。だが、それはあくまで私の場合で、イタリア人なら私とは正反対に「ハナキンポウゲ」は符号でしかなく、「ラナンキュラス ラックス」はどこかで聞いた憶えのある名前に違いない。
 キンポウゲ科の花は総じて美しい。例えば、アネモネクリスマスローズオキナグサオダマキクレマチスなど。「美しいものには毒がある」ことの実例がこの科の面々で、なかでもトリカブトは、ドクウツギ、ドクゼリと並んで日本三大有毒植物。有毒成分はアルカロイドのアコニチンとメサコニチン、アコニンなどで、毒性が強い。むろん、上記の植物のいずれも有毒。
 生薬と毒は紙一重だが、美と毒も紙一重。そして、その代表例が金鳳花。

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ラナンキュラス ラックス リュキア

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ラナンキュラス ラックス ピュタロス