とても短い仏教史

仏教には長い歴史があります。その歴史の中で日本仏教にとって特筆すべきなのは、大乗仏教の勃興、その中国化、そして、鎌倉新仏教の誕生です。それらに超特急で迫ってみましょう。 Aインドと中国の仏教 <仏教の誕生と釈迦の思想> 釈迦が生まれたのは紀元…

ナナホシテントウ

道端で見かけたのがナナホシテントウ。既にナミテントウの二紋型と紅型の交尾の画像を紹介したが、紅型によく似ているのがナナホシテントウ。 ナナホシテントウ ナミテントウ

オオカワヂシャの花

オオカワヂシャ(大川萵苣)はクワガタソウ属の植物。日本在来のカワヂシャが準絶滅危惧種であるのに対し、オオカワヂシャは繁茂しています(画像)。その上、オオカワヂシャはカワヂシャと交配してホナガカワヂシャという新種まで作り出しています。 「カワ…

シロヤマブキの花

シロヤマブキ(白山吹)はバラ科シロヤマブキ属の落葉低木で、庭や公園で見ることができます。花期はヤマブキと同じく今頃で、径3-4cmの両性花を側枝の先端に一つずつ花を咲かせます。 シロヤマブキは白花のヤマブキ(山吹)のように見えても、ヤマブキでは…

ムベの花

アケビ科のムベは常緑で、別名の「トキワアケビ」は常緑のアケビということからつけられました。ムベは雌雄同株で、花は雄花、雌花とも似た鐘形で、萼の先は6分裂して開きます。萼片は外側の3個は幅が狭く、内側の3個の幅が広くなっています(画像)。雄花に…

ヒイラギモチの花

クリスマスのリースに使うのはヒイラギ(モクセイ科)ではなく、ヒイラギモチ(モチノキ科)で、共に鋸歯の葉を持つが、ヒイラギとヒイラギモチは全く違う植物。ヒイラギモチはヒイラギとモチノキが一緒になった名前だが、クロガネモチと同じモチノキ科。別…

テルテモモの花たち

テルテモモ(照手桃)は花を観賞するためのハナモモ(花桃にたいして、実を食べるのが実桃)。あでやかなピンクや赤、白の花が春の庭を彩ります。中国では桃は災いを除き、福を招くとされてきました。日本への渡来は古く、弥生時代と言われています。『古事…

ハナズオウの花

マメ科の落葉樹ハナズオウは中国原産で、今その花が満開である(画像)。別名が「蘇芳花(スオウバナ)」。ハナズオウは早春に枝に花芽をたくさんつけ、葉が出る前に開花する。花には花柄がなく、枝から直接に花が出ている。花は紅色から赤紫で、長さ1cmほど…

ハナカイドウ(花海棠)の花

湾岸地域で桜と並んで目立つとなればハナカイドウで、その花の美しさは唐の玄宗皇帝が酔って眠る楊貴妃を花海棠に喩えたように、昔から美人の代名詞として使われてきました。庭に新緑が目立ち始める頃に、枝を埋めるように咲き出すピンク(淡紅色)の花はと…

満開のシャクナゲ

ツツジ科のシャクナゲ(石楠花、石南花)は本来渓谷に群落として自生し、新緑の季節にツツジに似た大形の花を枝先に咲かせる。シャクナゲの原種が19世紀中期に中国(雲南、四川)から西欧にもたらされ、その花の美しさと豪華さから数多くの交配が行われてき…

イカリソウ(錨草)の花たち

花姿が船の錨にそっくりなのがイカリソウの仲間だが、その一つが「トキワイカリソウ(常盤錨草)」と呼ばれ、その分布は北陸、山陰の日本海側に多く、透明感のある白花(画像)をつける。本州の日本海側の多雪地帯の林縁など半日陰の場所に見られる。トキワ…

クルメツツジ(久留米ツツジ)の花

今年もまたツツジの季節がやってきた。あちこちでツツジの花がほころび始めている。画像は久留米ツツジの中の「飛竜の舞」。開花時期は3月下旬~4下旬で、早めに咲く品種。朱色系の赤花が、花の終わり頃はオレンジがかっつた花色に変わる。二期咲性があり、…

ヤエベニオオシマ(八重紅大島)の花

近くの公園に一本だけあるヤエベニオオシマ(八重紅大島)がそろそろ満開に近づいている。公園のオオシマザクラは満開を過ぎたが、ヤエベニオオシマは八重咲きの淡紅色が目立ち、淡白なオオシマザクラと比べると、惹きつけられる(最後の画像がオオシマザク…

人の好み:一重と八重

既にヤマブキの一重と八重の花について述べました。私のような老人には八重より一重の方が花の本来の姿がわかるように思えるのですが、人の好みは様々で、正直なところ、それぞれの美しさは甲乙つけがたしというのが公平で、正しいのでしょう。 ボケの花にも…

入学式や卒業式:寸評

朝エレベーターの中で新一年生に偶然会ったのだが、眩しい程の晴れ姿で、今後入学する予定の全くない私にはエレベーター内の情況は稀も稀なる偶然空間だった。今年の地元の小中学校の入学式は桜咲く入学式となり、平日にも関わらず、新入児の手を引く父親の…

八重のヤマブキの花:「八重」の意義

子孫を残せないことが八重咲きの本性、特徴であることを端的に表したのが次の歌。 七重八重 花は咲けども 山吹の 実の一つなきぞ 悲しき 太田道灌(1432-1486)があるとき鷹狩りで雨に遭い、近くの民家で雨具の蓑(みの)を求めたところ、その家の娘が何も言…

原種系チューリップの魅力

多くの人の子供の頃の記憶の中にあるのがチューリップ。そんなチューリップは二つの異なる顔をもっています。一つは可憐で愛らしい原種の顔、もう一つは華麗で豪華な交配種の顔です。私の小学校の校庭の花壇のチューリップの記憶は大きく色鮮やかな交配種で…

クレマチスの花

イギリスでは、クレマチスは定番のツル植物で「つる植物の女王」として親しまれています。クレマチスとテッセンは同じキンポウゲ科の蔓性の植物で、元々テッセンはクレマチスの原種の一つです。クレマチスはセンニンソウ属に属している花の総称の一つです。 …

自然種と人工種

3月26日に「野生種と園芸種:あるいは、自然種と人工種(?)」として、キュウリグサとワスレナグサ、キランソウとアシュガについて述べました。 Natural kindとArtifactと言えば、哲学での伝統的な分類で、様々に議論されてきました。ここでは原種や野生種…

二紋型のナミテントウたち

昨日ナミテントウの交尾について記しました。テントウムシ科のナミテントウの模様の変化は豊富で、中でも有名なのが二紋型と紅型で、冬眠から覚めた二つの型のナミテントウが交尾しているのが昨日の画像でした(画像)。 その後、同じアキグミの木に別のナミ…

ヤマブキの一重の花

子供の頃、我が家の裏庭は色んな生き物に溢れていた。ヤマブキ(山吹、棣棠)とシャガの群生があり、4月末か5月初めに祖母がそれらの切り花をつくり、私がそれを小学校の教室にもっていったのを思い出す。特に、ヤマブキが一面に咲く裏庭の斜面は見事な光景…

ゲッケイジュの花とカイガラムシ

ゲッケイジュ(月桂樹)の花言葉は「勝利」や「栄光」。オリンピックの勝者が頭につける草冠でよく知られている。さらに、乾燥した葉は香辛料のローリエとして、煮込み料理などに使われている。 湾岸地域のゲッケイジュは決して多くはないのだが、あちこちに…

「念仏は無義である」(『歎異抄』第十条):休日の高校生へ

『歎異抄』の第十条は次の二つの文からなっています(カッコ内は訳文)。 念仏は無義をもって義とす。不可称・不可説・不可思議のゆえに、と仰せ候いき。 (念仏は一切の自力のはからいを離れている。それは、言うことも、説くことも、想像することもできな…

原種系のチューリップ:再訪

原種系のプラエスタンス(Tulipa praestans)はミニサイズのチューリップです(最初の二枚の画像)。既に「チューリップらしからぬ原種系チューリップ」としてクルシアナ(Tulipa clusiana)を挙げました。クルシアナはイランからパキスタンに分布し、その愛…

アキグミの花

グミ科グミ属のアキグミ(秋茱萸)は根粒菌によって空中窒素を固定することができるため、荒地でも育ちます。そのためか、湾岸地域の造成地などに植栽され、今でもあちこちでよく見ることができます。 アキグミの若い葉は表面に銀色の鱗状毛が密にあり、次第…

春のナミテントウ

ナナホシテントウは背中の「7つの星」が特徴的ですが、ナミテントウは背中の模様の変化の大きさで有名です。ナミテントウはナナホシテントウと体の大きさがそれ程変わらず、春先から一緒に見ることができます。 硬い羽を持つことが特徴なのが甲虫目。その中…

桜、桃、そして梅

梅は葉が緑を増し、桃の花も散り出し、桜が満開というのが今年の東京だが、それぞれの花を見比べる機会は意識しないとなかなかできない。開花の時期だけでなく、三つの異なる樹木が並んでいることは滅多にないからである。花を愛でるのはそれぞれの花を別々…

ハナニラの花弁の数や色合い

私のような老人の暇つぶしの一つがハナニラの花弁の形や数、花弁の色や模様の多様性を確認することです。人の多様性を知り、それを尊重するのと同じ心持でハナニラの個体の違いを見ると、ハナニラの多様性は個体差とまではいかなくて、十分に認めることがで…

シバザクラの花模様

シバザクラ(芝桜、Phlox subulata)はハナシノブ科の多年草。その別名はハナツメクサ(花詰草、花爪草)。春にサクラに似た形の淡桃、赤、薄紫、あるいは白色の花を咲かせます。葉形や匍匐性などから「芝桜」と名付けられました。シバザクラは北アメリカ原…

レンギョウ(連翹)

湾岸地域の公園や道筋にはあちこちにレンギョウが植えられ、その花はそろそろ終わりで、緑の葉が花を覆いつつあります。今は花の黄色と緑のコントラストが見事です。レンギョウはモクセイ科レンギョウ属の総称で、名は「鼬草」(いたちぐさ)。中国原産で、…